会見の模様(左より)吉田智誉樹社長、平田愛咲、北澤裕輔、早水小夜子 会見の模様(左より)吉田智誉樹社長、平田愛咲、北澤裕輔、早水小夜子

2010年5月、キャナルシティ劇場(旧福岡シティ劇場)の専用利用を終了し、その後は年間4ヶ月から半年程度の期間で福岡での上演を行なってきた劇団四季。この間に行なってきた作品はいずれも好評。特に昨年上演されたミュージカル『キャッツ』は総入場者数14万8000人、入場率98.7%という高記録。観客からの「もっと四季の舞台を福岡で」の声も多く聞かれた。それに応える形で、9月15日に福岡市内のホテルで会見が開かれ、2016年3月から夏頃までディズニーミュージカル『美女と野獣』の上演、そして2017年6月から3年間の劇場専用利用が発表。劇団の理念である「文化の東京一極集中の是正」に基づき、改めて福岡での長期的な展開にチャレンジしていく。

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まず来年上演されるのは、四季の代表作であり、大きな飛躍の元ともなった『美女と野獣』。福岡では10年ぶりとなる本作は、ディズニーが演劇ビジネスに初進出した作品であり、劇団四季とディズニーの提携初作品でもある。この作品を機に、『ライオンキング』『アイーダ』『リトルマーメイド』、そして今年5月に東京で開幕した最新作『アラジン』と人気作が次々と上演。これまでのディズニー作品の入場者数は1800万人。なんと日本人の7人に1人が観ている計算となる。

会見には出演予定の俳優も登場。今年の広島公演からビースト(野獣)デビューした北澤裕輔は「男女の愛、親子の愛、友情など、いろいろな愛にあふれた作品。野獣の役も、今の自分にとてもフィットしているようで毎回新しい発見があり、心を揺さぶられる。ベルに出会って本当の愛を知った野獣の変化を観て欲しい」とアピール。今年2月に入団し、ベルに抜擢された平田愛咲は福岡出身。故郷での大舞台に「幼い頃にアニメで観て、いつかはベルになりたいと思っていた夢が叶った。10年前に福岡でも観ており、その時の感動もしっかりと記憶が。今度は、この感動をお客様に感じて頂けるように頑張りたい」と緊張の面持ちながら熱い意気込みを。2003年以来、ミセス・ポットを演じている早水小夜子は「私の役はずっと手をあげてないといけない役。この役用に筋トレのビデオがあるくらい!(笑)最初は本当にきつくて必死。今では腕に“ポット筋”がついたり、苦労中(笑)」と苦労話もベテランらしい余裕の笑顔で、それぞれ意気込みを語った。

会見の最後には、劇中ナンバー「わが家」(平田)、「愛せぬならば」(北澤)、「美女と野獣」(早水)も披露。 2017年以降の3年間に上演する演目のラインナップは現在検討中との事だが、大型のロングラン作品を中心に、これまで福岡で上演されていない作品の登場も期待される。「美女と野獣」から始まる劇団四季の福岡での動きに、これからも注目だ。『美女と野獣』のチケットは12月発売予定。