ひらパー会心の企画は大成功!

そんな中、2009年にこのひらパーのイメージキャラクターに就任したのが、お笑いコンビ・ブラックマヨネーズの小杉竜一さんです。翌2010年には相方の吉田敬さんとひらパー兄さん選挙を展開し、話題に。若者の来場者が増え黒字を達成しました。

そんな小杉さんが2013年に引退すると発表。これはこれで関西地方で大きなニュースとなったのですが、その後任発表でさらなる驚きを与えました。

「後任もきっとお笑い芸人だろう」という周囲の期待を大いに裏切り、ジャニーズの人気グループ・V6の岡田准一さんが就任したのです(イケメン)。

確かに岡田さんは枚方市生まれ。しかし、仕上がったポスターには、ジャニーズっぽくない漫才師のような衣装で「枚方生まれ、枚方育ち ワイがッ ひらパー兄さんでおま! 2代目パー兄さん 岡田准一」というキャッチコピー。関西弁丸出しの言葉はインパクト大でした。

岡田さんのスター性に頼るだけではない企画力

売れる言葉の法則について語られている、コピーライター・川上徹也さんの書籍『1行バカ売れ』でも、この企画力やコピーライティングを高く評価しています。岡田さんが持つカリスマ性やスター性だけに頼るだけでなく、企画やライティングにもかなりこだわっているのです。

このニュースは全国的に反響があり、ひらかたパーク公式ツイッターのフォロワー数は一気に10倍に。ひらパーのホームページがサーバーダウンするほどでした。入場者数も2013年は前年から1万人増。その勢いのまま岡田さんは、翌2014年に園長に就任しました。

入場者100万人を目標にして、達成できない場合は解任という企画も実施しましたが、104万人の動員に成功。見事、目標をクリアしました。

同企画について川上さんは、「ストーリー性のあるニュースを取り入れたことで、ファンの応援心理をくすぐりました」と評価します。

様々な仕掛けを行う同園ですが、今回は、どのような盛り上がりを見せるのでしょうか。今週末の大阪の天気予報は「曇りのち晴れ」。岡田さんが20年前に離れた大阪・枚方市を訪問してみてはいかがでしょう。

【書籍情報】『1行バカ売れ』川上徹也著 KADOKAWA/角川書店