伊藤翔(鹿島アントラーズ) (C)J.LEAGUE 伊藤翔(鹿島アントラーズ) (C)J.LEAGUE

赤と赤の対決は、それぞれの思惑が交差する。首位を叩き波に乗りたい鹿島アントラーズと、開幕ダッシュの勢いそののままに再び連勝街道を走りたい名古屋グランパス。『明治安田生命J1リーグ』第6節が明日4月5日(金)にキックオフを迎える。

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鹿島はここまで2勝2分1敗・勝点7の7位に位置する。勝負強さを発揮ししぶとく勝点を奪っているのという見方もできるし、フィニッシュの迫力不足で思うように勝点を積み上げられていないという見方もできる。つまり上位に進出する可能性を秘めつつ、下位に低迷する危険性もはらんでいるのだ。この先、鹿島がどのような道を辿るのか、ホームで迎える名古屋戦はひとつのターニングポイントになる。

コンパクトな陣形からパス交換を繰り広げる名古屋と対するとなると、ボールは握られるだろう。鹿島としては割り切ってリトリートし、一発のカウンターもしくは飛び道具のセットプレーで仕留めたいところ。

そこでクローズアップされるのがFW伊藤翔の決定力だ。新加入ながら公式戦7戦7発、リーグ戦でも4ゴールを記録している得点源が決めるか否か。そこが鹿島の勝敗のキーとなる。

一方、4勝1敗・1位の名古屋はひとりのアタッカーに頼らないフィニッシュを見せる。開幕戦2ゴールを決めた昨季得点王ジョーと前節2得点をマークした10番ガブリエル・シャビエルは得点の有無にかかわらず存在感を見せている。赤崎秀平に長谷川アーリアジャスール、和泉竜司、相馬勇紀と風間八宏監督の起用に応え、日替わりでゴールを決めている。名古屋は5試合で13得点、7得点の鹿島の倍近いゴールを量産しているのだ。

攻撃だけではない。今季の名古屋は守備でもひと味違う。ボールを失った際、素早くプレスをかけ、ピンチの芽を素早く摘んでいるのだ。だから昨季のような点の取り合いは3-2となった第3節・ガンバ大阪戦のみ。開幕戦のサガン鳥栖戦や前節の北海道コンサドーレ札幌戦のように4-0と一方的な展開も見られるようになった。

リーグ戦の通算成績は鹿島の32勝3分21敗、昨夏の直近のゲームこそ2-4で敗れたが、その前6試合は5勝1分と圧倒している。ホームゲームに限ってみても21勝1分6敗と大きく勝ち越している。果たして鹿島が相性の良さを発揮するのか、名古屋が連勝で苦手意識を払拭するのか。

『明治安田J1』第6節・鹿島×名古屋は4月5日(金)・茨城県立カシマサッカースタジアムにてキックオフ。当日、40回目の誕生日を迎える小笠原満男の「アントラーズ功労賞」セレモニーも実施し、来場者先着1万名には小笠原カードが配布される。チケット発売中。