第28回東京国際映画祭のラインナップ発表会見が9月29日(火)に開催され、コンペティション部門16作品をはじめ、各部門や特集上映の内容が正式に発表された。

会見には邦画からコンペティション部門に選出された『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』から竹内結子、中村義洋監、『FOUJITA』から小栗康平監督、『さようなら』から主演女優のブライアリー・ロングと深田晃司監督が出席した。

ラインナップ&各イベント上映から、今年の映画祭に見どころポイントをピックアップ!

コンペティション部門 邦画3作が選出! グランプリは?

1985年に創設された東京国際映画祭だが、ここまでの歴史で日本映画で最高賞のグランプリを受賞した作品は『台風クラブ』(相米慎二監督/第1回)と『雪に願うこと』(根岸吉太郎監督/第18回)の2作品のみ。

今年は86の国と地域から計1904本の応募があり、その中から16作品が選出されたが、邦画が3本も入るのは11年ぶりの快挙。

果たして久々の邦画の戴冠なるか? 昨年は『紙の月』の宮沢りえが主演女優賞に選ばれており、俳優部門でも期待がかかる。

とはいえ、邦画、洋画を問わず公開前の粒ぞろいの作品が見られるのが映画祭の楽しみ。

2011年の第24回では『最強のふたり』がグランプリ、男優賞を受賞したが、その1年後の劇場公開で、同作が決して大規模での公開ではないにもかかわらず、圧倒的な支持を集め160億円のヒットとなり、日本で公開されたフランス映画の歴代No.1ヒットとなったのは記憶に新しいところ。

今年もすでに海外の映画祭常連監督の作品を含め、ヨーロッパ、アジア、中南米など世界中から選りすぐりの作品が集まっており、ここでどこよりも早く良作を発掘してては?

ワールド・フォーカス部門 海外映画祭受賞作が集結!

『ボディ』
海外の有名映画祭での受賞作、名匠・巨匠の新作を中心に8月時点で日本未公開の作品を集めた「ワールド・フォーカス」部門。

いわば、既に佳作という太鼓判が押された世界の注目作を探すならこちら! 

『ジャクソン・ハイツ』
ベルリン映画祭監督賞のポーランド映画『ボディ』、ロカルノ国際映画祭監督賞の『コスモス』、カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞でユーゴ内戦をテーマにした『灼熱の太陽』、ヴェネツィア国際映画祭審査員特別賞『錯乱』フレデリック・ワイズマン監督の記念すべき40作目となる『ジャクソン・ハイツ』など話題作が集結!