<アーティスト・ピックアップ系>

Hi-STANDARD
Live at AIR JAM 2011

昨年、自身の主催フェス『AIR JAM 2011』にて奇跡の復活を果たしたHi-STANDARD。その復活のステージを収録したのが本作。自分はこのライブを生で見ていなかったのだが、というか正直に言うと、これまでそこまで熱心にハイスタを聴いてきたわけではなかったのだが、DVDの冒頭を見ただけで、もう泣けて泣けてしょうがなかった。とにかくお客さんのノリがハンパじゃない! 11年分の想いを爆発させるようにオーディエンスから放たれる、ほとんどバンドに向けた求愛行動のようなモッシュやジャンプやシンガロングに、全力で応える3人。これぞライブ、これぞフェスと言い切れる、圧巻の1本だ。今回紹介したDVDの中では個人的にいちばん見てみたかった、というかその場にいたかったライブかもしれない。次回は今年、東北にて開催予定とのこと。


 

エレファントカシマシ
ROCK'N ROLL BAND FES & EVENT LIVE HISTORY 1988-2011

 古くは’88年のイベントから、近年の大型野外フェスまで、エレファントカシマシのフェスやイベントにおけるステージをまとめたアーカイブ。元々ライブには定評ありまくりな彼らなのだが、フェス・イベント縛りのライブを2枚組・全48トラック(+メンバー座談会)のボリュームで見せ付けられると、フェスの場におけるエレカシの“持ってきかた”のすさまじさに改めて驚かされる。これ見せられたらファンだろうがファンじゃなかろうが、ノックアウトされるしかないでしょう、という説得力にあふれているのだ。その時々で観客に対するバンドのモードの変化も見て取れるが、基本いつどんな時でも、例えそれがフェスの場でも、エレカシはエレカシでしかない。そんなバンドのすごみを感じさせてくれる。




ケミカル・ブラザーズ
ドント・シンク ‐ライブ・アット・フジロック・フェスティバル‐
電気グルーヴ
Live at FUJI ROCK FESTIVAL '06

最後は2本まとめてご紹介。ケミカル・ブラザーズと電気グルーヴという、フェスでオーディエンスを踊らせたら右に出るものなし! なツワモノふた組が、フジロックで繰り広げたパフォーマンスを収録した作品。個人的にテクノ~ダンス系アーティストのステージは“フェス・マジック”が起こる確率が比較的高いと思っているのだが、本作も例に漏れず、苗場の山奥がダンスフロアと化した熱狂のパフォーマンスが記録されている。というかフジロックに憧れる身としては、フェス・マジックというか“苗場マジック”みたいなものがある気がするんですが、フジロッカーズのみなさんどうなんでしょう。ああ行きたいなあフジ。

と、個人的にフジロックへの憧れをさらに深めたところで、今回はここまで。フェスDVDは普通のライブDVDに比べて現実逃避率が格段に高いので、あまりにハマりすぎて現実の生活に支障が出ない範囲で楽しんでくださいね。