シリーズ初参加の脚本家による作劇をバッチリミナー!

『仮面ライダーゴースト』は、出演者だけでなく脚本家のクレジットにも大注目しておきたい作品です。何故なら、今作でメインのシナリオライターを務める福田卓郎さんが、仮面ライダーシリーズへの初参加となる脚本家さんだからです!

その経歴を拝見してみると、テレビドラマ作品や映画、舞台の脚本執筆が中心となっており、東映特撮ヒーロー作品への登板には意外性が感じられます。ウルトラマンシリーズの幾つかに、脚本を提供されていますが、特撮ファン的には"ほぼ初めまして"なクリエイターさんかと思います。

井上敏樹さんや米村正二さん、小林靖子さんのような特撮作品やアニメ作品を中心に活躍をされているベテラン脚本家さんを中心として脈々と続いてきた"平成仮面ライダーシリーズ"という一大サーガ。『ゴースト』の先輩にあたる『ドライブ』も特撮ファンにはお馴染みの脚本家さんである三条陸さんがメインライターを務めており、非常に安定感がありました。

一方で、『仮面ライダー鎧武』では、テレビアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』やニトロプラスの美少女ゲームの脚本で知られる虚淵玄さんが参加するなど、思い切ったクリエイターの起用によって"新たな血"を取り入れた意欲作を敢然と世に送り出してくるのが、仮面ライダーの奥深いところ。

『仮面ライダーゴースト』という新しい仮面ライダーのストーリーが、これまた新しい作家性を持つクリエイターの手腕によって、一体、どのように紡がれていくのか……。このワクワク感は凄いです。

竹中さん演じる仙人をはじめ、和装の人物が数多く登場するなど、"アジアン・ファンタジー"的な世界観が第一話でも展開されていましたが、こうした独自性のある世界観が福田さんの手によって、どのような広がりを持つのか、ファンならば要チェックです。

ちなみに、福田さんは、自信が脚本を務めたテレビドラマ『警部補 矢部謙三』シリーズ(仲間由紀恵さん主演の人気ドラマ『トリック』のスピンオフ作品)で、仮面ライダーシリーズに出演した俳優さんを登場させるなど、特撮ファン向けの"ファンサービス"を過去作で行ったこともあるそうで、その辺りのセンスにも大いに期待が持てそうです。