指輪型ウェアラブル製品「OZON(オズオン)」。アルプス電気と16Labが共同開発した

16Lab(じゅうろくらぼ)は10月6日、指輪型のウェアラブル・コンピューティング・デバイス「OZON(オズオン)」の新製品を発表した。対応する家電製品をジェスチャーでコントロールする指輪型のデバイスで、2014年に発表した試作機を小型化したもの。ワイヤレス充電を可能にしたのが特徴。年内にも予約受付を開始する予定で、2016年にも開発者向けに販売を開始する。価格は数万円程度になる見込み。

OZONは、Bluetooth対応の家電背品などを手振りで操作する「ジェスチャーコントロール機能」に加え、電話やメールの着信を振動で知らせる「お知らせ機能」、物理的な鍵の代替のほか、かざすだけでPCやスマホのアプリを起動する「電子鍵」機能、かざすだけで決済する「決済機能」を備える。ワイヤレス給電で充電し、1回の充電で2-3日使用することができる。ソフトウェアとハードウェアのプロトタイプ開発を16Labが行い、アルプス電気が量産を担当する。

発表会で16Labの木島晃 代表取締役社長は「常に身に着けて使用するOZONは、バッテリーや基幹部品で専用品を使用することで、馬鹿正直といわれるほど、徹底的に安全性にこだわった。また超低消費電化することでさらに安全性を高めた」と話す。「来年の初回出荷時はデベロッパーキットとして販売し、SDKも公開する。消費者向けの販売はそれ以降になるが、いくつかの家電製品と連携できる状態にして発売する」と、まずは開発者向けの販売から始めることを明らかにした。

既に、トヨタ自動車とヤマハがプレミアムパートナーとして連携製品の開発を検討しており、この2社以外にも世界中から引き合いがあるという。「グーグルグラスが下火になって以来、OZONに対する注目が高まっている。世界で競合のデバイスはいくつかあるが、OZONの精度は群を抜いて高く、投資家からも評価されている。同様のセンサー機能を備える8mm角のモジュールもOEM提供する予定で、すでに世界的に有名なファッションブランドへの提供が決まっている」(木島社長)。

OZONは10月7日-10日に幕張メッセで開催されるCEATEC JAPAN 2015のアルプス電気ブースで展示される。

「ウレぴあ総研」更新情報が受け取れます