成功祈願法要(左より市川亀治郎、中村獅童、市川染五郎、中村福助、尾上菊之助、尾上松緑) 成功祈願法要(左より市川亀治郎、中村獅童、市川染五郎、中村福助、尾上菊之助、尾上松緑)

3月30日、新橋演舞場で開催される『四月花形歌舞伎』で、『仮名手本忠臣蔵』の通し上演を行うにあたり、出演俳優らが忠臣蔵にゆかりの深い東京・泉岳寺を訪れ、舞台の成功祈願を行った。

『四月花形歌舞伎』チケット情報

歌舞伎俳優の中村福助、市川染五郎、尾上松緑、市川亀治郎、尾上菊之助、中村獅童は、泉岳寺境内にある浅野内匠頭の墓前での成功祈願の後、四十七士の墓所にもお参りし、公演への思いを新たにしたようだ。参詣後行われた会見では、それぞれ役や公演への思いを語った。「若手の皆さんと忠臣蔵ができて幸せ。良いメンバーで良いチームが出来そうです。忠臣蔵という大きな芝居にみんなでぶつかっていきたい」(福助)。「(自分が演じる)由良之助は忠臣蔵の物語の要となる人物なので、大人の芝居をしたいです」(染五郎)。「目の前に与えられた課題を、自分の中で消化していきたいと思っています」(松緑)。「忠臣蔵は役者にとって基本となる芝居。先輩方の教えを忠実に守って、大切に演じていきたい」(亀治郎)。「日本人の心をとらえて離さない大切な演目なので、大事に務めたいです」(菊之助)。「大先輩が演じてきた大きな役で、それだけの歳になったのかと思う。先輩にご指導いただきたいです」(獅童)。

『仮名手本忠臣蔵』は元禄14年(1701年)、江戸城松の廊下で、播州赤穂藩主の浅野内匠頭が吉良上野介に刃傷に及び、浅野家は領地没収の上、お家断絶となった。しかし、国家老の大石内蔵助を含む47人の浪士たちが吉良邸に討ち入りし、主君の仇を討った赤穂事件を題材にした人気狂言のひとつ。歌舞伎での上演回数も多く、赤穂事件の47年後に上演されて以来、歴代の名優たちが父から子、子から孫へと伝承してきた本作。歌舞伎界の次代を担う若手花形俳優たちがどのような芸と技を見せるのか、注目したい。

公演は4月1日(日)から25日(水)まで東京・新橋演舞場にて上演。チケットは発売中。尚、チケットぴあではおトクな特典付きチケットも販売している。

【配役】
中村福助:おかる
市川染五郎:大星由良之(大石内蔵助)
尾上松緑:高師直(吉良上野介)、寺岡平右衛門(寺坂吉右衛門)
市川亀治郎:早野勘平(萱野三平)
尾上菊之助:塩冶判官(浅野内匠頭)
中村獅童:桃井若挟之助、斧定九郎
※( )は歴史上の人物で、それぞれの役のモデル