そんな第一印象を左右する「見た目」はどのように判断されているのでしょうか。この見た目に関しては、様々な調査が行われています。

美に関する経済学を研究しているダニエル・S・ハーメルメッシュ教授によると、見た目が良い人は、高い給料やイベント・パーティーへの招待、会社内での特権などの役得を得る機会が多いとのこと。特に収入に関しては、見た目が良い人は、見た目が標準以下の人よりも、生涯で平均約1780万円多く稼ぐと言うのです。

見た目の良い男性の場合は3%多く、見た目の良い女性は4%多く稼ぐ可能性が高いと。生涯年収が見た目で変わることもあるとは……驚き。見た目に自信がない筆者にとってこれは悲報です。

これでは損することばかりだと嘆きたいところですが、このような調査もあります。華中科技大学のYan Zhang氏の調査によると、その人のもつ「性格」が、見た目の評価に一定の影響を与えるとのこと。これは、見た目に自信がない私にとって朗報。何とかがんばれるかも。

Yan Zhang氏の調査は2回にわたって実施。まずは120人の男女をランダムに3グループに分け、それぞれに普通の表情をした女性の写真60枚を評価してもらいました。その2週間後に再度集まってもらい、同じ3グループが同じ写真を評価。ただ、それぞれのグループに違う設定を行いました。

外見のみの写真で行った1回目の調査では皆、評価水準は同様のものだったにも関わらず、2回目の調査では「(1)良い性格であるという説明文+写真」「(2)悪い性格であるという説明文+写真」「(3)写真のみ」とわけた結果、(1)(3)(2)の順番で評価されたのです。良い性格であることを知ったことで、評価が上がったのです。こういう調査結果は嬉しいもの。私みたいな者は、見た目のビハインドを性格で補いたいところです。

以上をまとめてみると、私たちの多くは人を見た目で判断しがちですし、また、判断されがち。ただ、そんな見た目にも少なからず「性格」という情報も加味されていることがわかりました。性格で見た目の評価を変えることもできるのです。

とはいえ、多くの方が第一印象を重視していることがわかった今回。仕事でもプライベートでも、きっちりしようと思い、襟を正す良い機会となりました。冬に向けて出会いのシーンも多くなるかと思います。是非、最初のイメージを大切にし、ステキな恋人を見つけてください。

<参考書籍>
『人は見た目が9割』竹内一郎著(新潮社)