現在は「メガネ男子」がちょっとしたトレンドになっていますが、A子先生はもっともっと前にメガネ男子に注目していたお方なのです。

しかもこのメガネ男の男の子たちは、メガネをはずすといい男だったりするのがヤバい。

そしてボタンダウンのシャツや、アイビー・ルックでオシャレなのに、自宅では半纏を着てお茶をすすりながら、おせんべいていたり、ストーブに当たりながらスルメを食べていたりと、ユルい姿がとっても「かわゆく」て萌えてしまう~。

主人公が恋をする相手は、幼なじみや隣のお兄さん、そして同級生など身近に感じるタイプが多く、「照れ屋で優しくて誠実な男の子」は、今でも色あせない『理想の男の子像』です。

そして、そんな男子のことが好きな主人公のことを、理想としている男性読者も多く存在し、中でもリリー・フランキーさんや江口寿史さんらも、A子先生のファンだったと語っています。

どれくらい好きだったかを『陸奥A子~『りぼん』おとめチック ワールド~』(外舘恵子・編 河出書房新社)にて熱く語っていますので良かったらご覧ください。

おとめチック名作の原画がズラリ

A子先生の人気おとめチック漫画の原画がたくさん展示してある二階は、不思議ちゃん系キャラのヒロインや、タイムマシンに乗るなどちょっとSFっぽい要素のあるお話の原画も展示されています。

そして、『YOUNG YOU』や『YOU』などの大人向け漫画に掲載された作品は、絵のタッチが大人っぽく変化しています。

しかし、A子先生らしいコマ割りや表現は変わらないので、りぼん時代のファンも安心して読むことができます。むしろ、自分の年齢にだんだんとフィットしていると感じることができるでしょう。