セロトニンとメラトニンは、毎日を快適に過ごすのに大切!

セロトニンの役割

セロトニンは、ドーパミンやノルアドレナリンと並んで『三大神経伝達物質』と呼ばれており、神経を興奮させるノルアドレナリンや快感を増幅させるドーパミンの暴走を抑え、精神的なバランスを保ってくれます。

日の光を浴びると、脳内でのセロトニン作用が活発になります。これによって身体が「活動状態」となります。セロトニンがうまく作られなかったり働かなかったりすると、体内時計が「活動状態」に切り替わらず、いつまでも眠かったり、だるかったりという状況が起こってしまいます。

その中でも特に、日照時間が減る冬の季節にセロトニン不足が原因で発症する症状に「冬季うつ」という名がつけられています。

ただし、セロトニンは日光を浴びているだけでつくられるわけではありません。食物の中に含まれる必須アミノ酸の一種であるトリプトファンからつくられます。

肉、魚、大豆などたんぱく質を摂ること、そして、トリプトファン吸収には、ビタミンB6が必要なので、ビタミンB6が多いバナナやさつまいも、レバー、青魚などや炭水化物も一緒に食べる必要があります。

また、脳内でセロトニンを運搬するセロトニンサポーターは、運動不足でその働きが弱くなってしまうということなので、適度な運動も必要なのです。

メラトニンの役割

メラトニンは、寝つきをよくしたり、深い眠りに誘ってくれる「睡眠ホルモン」です。メラトニンは朝起きてから約15~16時間後に分泌が高まり、その作用で身体の温度が低下して、休息に適した状態に導かれていきます。

このメラトニンは眠りを誘うほかに、抗酸化作用によって細胞の新陳代謝を促したり疲れを取ってくれます。また病気の予防や老化防止にさまざまな効果を持つなどといわれており、セロトニンと同じく、私たちが生きるために必要な体の中の物質です。

私たちの体の中では、昼間の自律神経が働いている時間はセロトニンが働き、夜間に副交換神経が優位になってくるとメラトニンの分泌が増加するというメカニズムが動いています。

つまり、セロトニンをつくる必須アミノ酸のトリプトファンを食事で摂ることはもちろん、日中にはしっかり日の光を浴び、体内時計を整えて、セロトニンとメラトニンの分泌をバランスよく切り替えることが、毎日を気持ちよく生きるための条件といえそうです。