『営業100万回』舞台あいさつの模様

映画『ヒーローショー』(2010)で数々の新人賞を受賞した、人気お笑いコンビ「ジャルジャル」の福徳秀介と後藤淳平の主演第2弾映画『営業100万回』が、第4回沖縄国際映画祭・長編プログラムLaugh部門でワールドプレミア上映され、福徳と後藤、共演のくまだまさしが、上映前の舞台あいさつに登壇した。

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本作は、ジャルジャルもくまだも本人役で出演。しなびた温泉街に営業に出向いたジャルジャルらが、とあるトラブルに巻き込まれ銃殺され、その後、何度も同じ時間を行ったり来たりするSFコメディだ。お笑い芸人がお笑い芸人を演じることで、リアルな葛藤が描かれる。

主演に抜擢された後藤は、「普段のがんばりを見てもらっていたから主演に選ばれたのか、それはどうか分からないけれど、ラッキーですね、うんラッキーです(笑)。いま以上にステップアップしたいですし、日々精進していかなければと思うので……というわけで“日々精進”聴いてください」と、突然歌い出す後藤に「歌うんか!」とすかさずつっこみを入れる福徳。そんな普段のジャルジャルの姿が映画にも反映されているそうで、共演したくまだは「2人の演技は本当にナチュラル、最高の演技です!」と絶賛した。

また、宴会場に突然乱入してきた男に射殺されるシーンについて後藤は、「撃たれてフレームから消えるシーンは、今だから言えますが思いっきりむち打ちになりました(苦笑)。一連の射殺のシーンはもうアクションシーンですね」と、体を張ったシーンも見てほしいとアピール。福徳は「ジャルジャルで出ていますが、100%全部がぜんぶ僕らではないですから。あんなにカッコいいセリフは言わないし、嫌な部分もあるし……そこは勘違いしないでほしい(笑)」と、照れくさそうに語った。

Laugh部門に出品ということで、テーマはもちろん“笑いの力”。「最後は笑いが救う、というメッセージが込められています。笑いって本当に素晴らしい」(後藤)、「それから、ファンの方の大切さを実感しました。こうしてステージに立てるのはファンのみなさんのおかげ、それを改めて感じました」(福徳)。お笑い芸人として胸を張ったジャルジャルのコメントを受け、くまだは「なんだか映画のハードルが上がっていますけど、大した映画じゃないですから(笑)。温かい目で、ハードルを下げて観ていただければと思います」と、会場から笑いを誘っていた。

取材・文・写真:新谷里映