「雨の五郎」を披露した片岡愛之助

 「第28回東京国際映画祭」の目玉イベント「歌舞伎座スペシャルナイト」が26日、東京都内で行われ、歌舞伎俳優の片岡愛之助が歌舞伎舞踊「雨の五郎」を披露した。

 昨年から同映画祭の新たな試みとして誕生した本イベントでは、愛之助による舞踊披露のほか、黒澤明が歌舞伎十八番の「勧進帳」を題材に第2次世界大戦前後に監督した『虎の尾を踏む男達』の特別上映が行われた。

 イベント後、披露した「雨の五郎」を選んだ理由を愛之助は「今回は海外の方がたくさん来てくださるということで、皆さんの思うイメージ通りのもの、動きが分かりやすいものをやらせていただきました」と説明した。

 踊ってみての感想を「先だってまで歌舞伎とは違うお芝居をしていましたので、久しぶりのお芝居、そして歌舞伎座でいつもと違う空気を感じました」と語り、「決まり決まりで拍手もしていただき、意外と皆さんよくご覧になられているのだなと思いました」と喜んだ。

 国際色豊かなファンの前で踊ったイベントについても「映画祭で、歌舞伎座で踊るのは役者冥利(みょうり)に尽きますね。片岡愛之助は歌舞伎役者です。上方の歌舞伎役者です。しっかり歌舞伎を務めつつ、歌舞伎ではないお芝居、ミュージカルにも挑戦していきたい」と抱負を語った。

 また、降壇時には報道陣から交際中の藤原紀香に関する質問が飛び「旅行はどうでしたか?」「結婚は近いですか?」などと声掛けされると、振り返り大きく笑いながらも特にコメントすることなく会場を後にした。