文字を読めるのと、意味を理解できるのは違う

小学生で算数の文章題を拾い読みしていて、内容がわからず式を立てられない子どもがいます。

先生に声を出して読んでもらったら立式できるのに、自分だけで読もうとすると何を問われているのかわからないのです。

幼児でもひらがなを知っていても自分で読むと意味がわからないので「ママ読んで」となってしまいます。

ひらがな46文字を知っているだけではダメで、言葉とし文字が入っていて初めて読解できるようになります。

漢字かな交じりは、世界で一番読みやすい!?

では漢字かな交じり文で先程の文章を見てみましょう。

「貴社の記者が汽車で帰社した」
「昔、昔、ある所にお爺さんと」

どうですか。読もうと思わなくても見ているだけで内容がわかりますね。

ほとんどの絵本がひらがなばかりで書かれていますが、ひらがなばかりの絵本は、大人が読んでも読みづらく、意味も大変読み取りにくいです。

実は60%~70%がひらがなで30%~40%が漢字で構成されている漢字かな交じり文は、世界で一番読みとり易い文章だと言われています。

全部“ひらがな”であったり、全部アルファベットである英語や、全部漢字の中国語は読み取りにくいと言われています。

漢字が頭に入っていると、たとえ、ひらがなばかりで書かれた文章を読む時も自分の頭の中にある漢字に置き換えて読んでいます。

ですから、漢字力のある子どもは読解力も高いです。

音を拾って読むだけの“拾い読み”の悪い習慣が付かず、意味を汲み取りながら読む読解力が身に付きます。