<家電の美>人の感覚わかるエアコンのセンサー、パナソニックの「温冷感センサー」に迫る

2015.10.30 14:55配信

部屋の空間を快適にする「美風」を実現させるために、メーカー各社のルームエアコンに搭載されているセンサーの開発競争が激しくなっている。10月下旬から発売しているパナソニックの最上位モデル「Xシリーズ」は、世界初の「温冷感センサー」を搭載した。

●個人差のある人の感じ方まで検知するセンサー

「温冷感」というあまり聞きなれない言葉が使われているこのセンサーについて、パナソニックのアプライアンス社メジャーアプライアンスグループエアコンチームの西村美保氏は、「人によって個人差のある暑いとか、寒いという感覚(温冷感)まで見分けることができるセンサーです」と、同社のセンサーを説明する。

従来のサーモセンサーは、身体や床の表面温度を測定することはできた。しかし、その人が暑いと感じているのか、寒いと感じているのかまでは把握できなかった。

「温冷感センサー」は、センサーとアルゴリズムから構成される検知システムだ。まずは、センサーで身体の表面温度とその周囲の空間の温度を測定する。その温度差から人の身体から逃げる放熱量をアルゴリズムによって導き出している。具体的には、「温冷感推定アルゴリズム」というチップで算出しているという。

●風量と風向き、時間の長さで調整

身体から奪われる放熱量が多いと寒いと感じ、放熱量が少ないと、ちょうどいいと感じる。人の身体から逃げる放熱量と、「暑い」「寒い」の温冷感に相関関係があることは、奈良女子大学との共同研究で突き止めた。のべ256人の放熱量と温冷感のデータを分析して開発されたのが「温冷感推定アルゴリズム」というわけだ。

個人ごとの温冷感を把握したら、風量と風向き、風を送る時間の3つの要素をコントロールしながら、個人ごとが快適に感じる温度に調整する。寒いと感じている人には、温風を届ける時間を長く、ちょうどいいと感じている人には時間を短くして調整している。

風量は14年モデルから採用している「グラン・エア フォルム」による大口径のクロスフローファンと大きな上フラップによって、遠くにいる人まで快適な風を届ける。

暑がりと寒がりの両方を満足させなければならないというエアコンの永遠の課題を克服するために、パナソニックは「温冷感センサー」で、これを解決している。

(BCNランキング 細田立圭志)

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