1、鮮度の良い状態で冷凍する

Frozen broccoli, vegetarian and diet food. Studio Photo

「鮮度がいい=おいしい状態です。いくら冷凍しても、その前の状態が良くなければおいしく冷凍できません。買ってきたその日に使わない分は、その日のうちに冷凍してしまいましょう」

日常的に使って、しかも悪くなりやすいものの代表が、葉物野菜。例えばほうれん草の場合、軽く塩ゆでしてから水気を切ってラップをして冷凍すればOK。

ブロッコリーも下茹でしてから冷凍へ。

ただし小松菜なら、ざく切りした後、下茹でなしで冷凍してもいいとのこと。ネギやパプリカも下茹でがいらないのだとか。

2、空気を遮断する

買ってきた食材をそのまま冷凍庫でポンッといれるのは、実はNG。おいしく冷凍するためには、ちいさなひと手間が大事なのだそうです。

「ラップ+ジップロック®で食材が空気に触れないようにします。ジップロック®をしめるときも、しっかりと空気を抜いたほうがいいですね。

冷凍庫内は乾燥しているので、空気が多いと酸化しやすく、おいしくなくなってしまうのです」

見せていただいた野菜たちは、まるで布団圧縮袋にいれたかのような状態。ぐいぐいと空気を抜く作業は、ちょっとしたストレス解消にもなりそうです。

3、下味をつけておく

ただ冷凍するよりも、下味をつけて冷凍したほうが、メリットが多いと西川さん。ひと手間かかりますが、美味しさのためにもやっておきたい工程なのだそう。

「ひとつめは時短です。解凍してすぐ調理できるので、便利なんです。

もうひとつが、下味をつけたほうが空気をしっかり遮断できるので、食材をおいしく保存できるという点。調味料で食材をコーティングすることで、ラップの代わりになるんですよ」

下味をつける時は全体がしっかりコーティングされるよう、食材と調味料を均等に混ぜ合わせることが大切。厚みがあるジップロック®のような袋なら、直接食材と調味料を入れて、袋の中で混ぜ合わせてもいいのだそう。

薄い袋の時は、破れたり空気が入る危険性があるのでやめておきましょう。

「肉の場合、生よりも下味をつけたほうが長く保管できます。

ただし味付けは少し薄めに。凍りながら食材にしっかり味が染み込んでいくので、濃い味付けだと解凍したときに『思っていたより、味が濃すぎる』ということになりかねないので」

冷凍庫は乾燥しているので、下味をつける時にはみりんやはちみつなどの糖分やオリーブオイルなどの油分を加えると、食材の乾燥対策にも役立ちます。

あわせておすすめ下味調味料も教えてもらいました!

・しょうゆ+みりん:牛豚鳥どれでもあうのでおすすめ
・オリーブオイル+塩:汎用性が高い。焼いてもいいし、トマトソースに入れたりしてもいい。

4、うすく平らにする

袋に入れて空気を抜いて保存すればOK……と思いきや、もうひとつ冷凍のコツがありました。それが、食材を平らにすること。

「ジップロック®などの中で、平たい板状にすることで凍るスピードが速くなります。素早く凍らせた方が食材にとっては、美味しさを保てるのです。また解凍も早くできます」

もうひとつのメリットが、うすくしておくことで、必要な分だけパキッと折って使えるという点。ちょっとだけ使いたいというときには便利ですよね。また、冷凍庫も整理整頓しやすくなりますよ。

5、正しく解凍する

また解凍のときにも、食材ごとにコツがあります。基本的に常温解凍や電子レンジでの解凍はNGです。

「基本は、加熱解凍です。強い火力で一気に溶かします。じわじわと加熱すると、食感が損なわれてしまうのです。また肉や魚の場合は、氷水解凍をしてください」

氷水解凍とは、氷水のなかに冷凍した食材を冷凍したジップロック®などの袋ごと入れて、時間をかけて解凍する方法のこと。ほかにも冷蔵庫で1晩かけて解凍する方法も、おいしく解凍できるとのことです。