舞台『錆びつきジャックは死ぬほど死にたい』 舞台『錆びつきジャックは死ぬほど死にたい』

劇団ポップンマッシュルームチキン野郎とぴあががっちりタッグを組んで演劇作品を手掛ける期間限定プロジェクト“ポップンマッシュルームぴあ野郎”による舞台『錆びつきジャックは死ぬほど死にたい』のゲネプロが、10月28日、初日舞台の直前に行われた。

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今作は、何千年もの時を生きた機械人間ジャックの物語。古代ローマ文明から現代の東京まで、次々と時代が移り変わり、様々な人間模様が繰り広げられる。そんな中で、ジャックが機械人間として生まれたいきさつや、数千年の間何をして過ごしていたのか、次第に明らかになっていく。

そんな壮大なストーリーも蓋を開ければ、2013年・2014年の黄金のコメディフェスティバルでグランプリを受賞した当劇団とあって、至る所にふんだんに笑いが盛り込まれている。ばかばかしくもナンセンスな笑いや突拍子もないキャラクター設定に最初は戸惑いながらも、ジェットコースターのように展開する物語と絡み合い、いつの間にやら彼らの世界に引き込まれていく。彼らの持ち味のひとつである超ド派手なメイクは、ハロウィーン期間ということもあり、これまで以上に盛ってパワーアップ。演者が誰なのかわからないほどの濃いメイクと大がかりな衣装をしたモンスターたちが登場し、物語を盛り上げた。

脚本・演出は、映画『日々ロック』やNHKアニメ『ガッ活!』の脚本など多方面でも活躍する劇団主宰者の吹原幸太。今作では多くのゲストキャストを迎え、ミュージカル『テニスの王子様 2nd Season』の久保田秀敏がジャック役となり、数千年の長きにわたり存在し続ける孤独な主人公を演じる。当劇団3度目の出演となる萩野崇は敵役となり、まさにはまり役となる熱演を見せた。本作でコメディ初挑戦となる水石亜飛夢も随所で観客の笑いを誘った。

また、舞台とは別にイベントも盛りだくさん。仮装して観劇すると終演後にキャストと一緒に集合写真を撮影できたり、出演者と楽しむ仮装パーティ(10分)や、「ポップンダイナマイト」(30分)という劇団お馴染みのアフターイベントが用意された上演回も。『錆びつきジャックは死ぬほど死にたい』は、11月3日(火・祝)までCBGKシブゲキ!!にて上演。全11公演。チケット発売中。

取材・文:門 宏

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