地域によってスカート丈の長さが違う!

――制服はデザインも着こなし方も、時代と共に変遷していっていますが、森さんはどう思われますか?

森:
着こなしでは、最初に本を出した85年、ちょうどスカートがひざ下からひざ丈に移り変わりの時期だったんですけど、当時はまだ、ヤンキー系の文化が残ってて、スカート丈は長ければ長いほどカッコイイっていう時代でした。

東京では青山学院とかオシャレな学校が「もうちょっと短い方がオシャレだよね」っていうような流れをつくって、90年代はどんどん短くなってますね。

一方、関西ではひざ下丈の長いスカートがあります。神戸が本当に長い。ひざ下が基本なので、大阪も中心部に行くと割合、スカート丈長いです。でも京都は、大阪・神戸に比べてずっと短いままできてるんです。今後どうなるのかちょっと楽しみですね。

セーラー服派、ブレザー派どっちが好み?

――お二人にとって、制服の魅力とは何ですか?

武井:
ぼくはブレザーより、断然セーラー服派です。プリーツの広がりの美しさや、丈の短い上着が魅力でしょうか。作品にしたときに受ける印象がブレザーとは全く違うんです。物語性を感じるんですよ。

森:
セーラー服の三角の襟は、昔のプロマイドにあった「花ポーズ(両手のひらを顎の下で開くポーズ)」に近いんじゃないかな。自然と顔に目が行くようになっているのではと。

武井:
ああ、なるほど! ということは、元々セーラー服は水兵さんの軍服でしたが、あの襟の3本線は、海上や甲板の上で、船員たちの顔を引き立たせて見やすくする為なのかもしれませんね・・・推測ですが、そう考えるとセーラー服は奥が深い!!

森:
最近、セーラー服は減ってますね。温度調節などがしにくいので、機能性においてはブレザーが有利です。また私が考える魅力を語ると、限定されたフォーマットの中に多様なバリエーションがある点でしょうか。時間と地域によっても異なりますしね。