90年代にアニソンで紅白出場の大偉業、田村直美さん!

日本人の1年を締めくくる年末の定番イベントといえば、やはり、NHK紅白歌合戦。そんな紅白も近年では、アニソン歌手や声優さんの出演が増えてきました。

もはや、紅白歌手の常連ともいえる水樹奈々さんや昨年の紅白で『進撃の巨人』の主題歌を歌ったLinked Horizonは、アニソン、声ソンが音楽チャートの上位にランクインすることが日常的になった日本の音楽シーンの現状を何より力強く体現していると言えるでしょう。

ところで、過去を振り返ってみると、アニメの主題歌で紅白に出場した歌手の前例は、各年代で幾つか点在をしています。

有名どころは、1983年の第34回大会での杏里さんによる『CAT'S EYE』や、1991年の第42回大会に『機動戦士ガンダムF91』の主題歌『ETERNAL WIND~ほほえみは光る風の中~』で出場をした森口博子さんといった方々でしょうか。

そうした中でも、"紅白で歌われたアニソン"として、30オーバーのアニメファンの記憶に強く刻み込まれているのが、1995年に行われた第46回大会における田村直美さんの登場でしょう。

田村さんは、この前年にリリースした『魔法騎士レイアース』オープニング主題歌の『ゆずれない願い』がミリオンヒットを記録し、そのセールスと人気を受けて翌年末の紅白に出場を果たします。

今もアニソンイベントで様々な歌い手にカヴァーされている90年代を代表する名曲『ゆずれない願い』。2010年のAnimelo Summer Liveでは、ご本人がゲストとしてサプライズ出演し、米倉千尋さんと夢のデュエットでこの曲を歌うなど、今も愛され続ける名アニソンとなっています。

また、田村さんといえば、元々はPEARLというロックバンドのメンバーで、そこからソロシンガーへと転向をされた方。後に、PEARLを復活させた際には、Vanilla FudgeやCactus、King Kobraといったロックバンドでの活動で知られるカーマイン・アピスをドラマーとして招き入れるなど、本格派のロックサウンドを追求されています。

先ほど、ご紹介した宮村優子さんと同じく、アニメがきっかけになって、聴き込んでいくと、やがてロックへと至る、他ジャンルの音楽への入口となる……という点でも、現在のアニソンと相通じるところがありますよね。

"歌謡曲"の象徴たる紅白歌合戦とアニメの間に、まだまだちょっとした距離があった時代。そんな時代に、アニソンを引っさげ、紅白出場という偉業を成し遂げた田村さんの凄さを今一度、若い世代にも知って欲しいと思います!

 

如何だったでしょうか? いずれもメジャーアーティストばかりですが、10代のアニメファンにとっては、非常に新鮮な気持ちで聴くことができる素晴らしい楽曲が沢山あり、非常にオススメです。

アニソンは、ロックやポップスに比べると過去の音源がリイシュー(再発)される機会が少なく、少しばかり古い楽曲にはアプローチしづらいという特徴がありますが、それでも良い曲は決して古びません!

現在の隆盛にもリンクする名曲たち。そうしたサウンドに触れていただければオジサンは、とても嬉しく思います!

都内在住の極々平凡なサラリーマン兼、アニメ、音楽、プロレス、映画…と好きなものをフリーダムに、かつ必要以上に熱っぽく語るBLOG「さよならストレンジャー・ザン・パラダイス」管理人。永遠の"俺の嫁"である「にゃんこい!」の住吉加奈子さんと共に、今日も楽しいこと、熱くなれることを求めて西へ東へ。