億単位の画素数時代の到来で何が起こる? 「Canon EXPO 2015 Tokyo」開幕

2015.11.5 13:30配信
「億」単位の画素数時代を予感させる、コンセプトモデルの「1.2億画素 EOS」

5年に1度、キヤノンが開く技術や製品の総合展示会「Canon EXPO 2015 Tokyo」が11月4日、東京国際フォーラムで開幕した。「2020年の東京へ、期待される価値を求めて」と題し、今後5年間の東京を想定した技術やソリューション提案を披露した。特に今回は、高精細の画像や映像を使った臨場感が体験できる展示が目立った。

デジカメ関連では、1億2000万画素のデジタル一眼レフカメラのコンセプトモデル「1.2億画素 EOS」が登場、このカメラで撮影した画像も公開した。同社の現行モデルで5060万画素CMOSセンサーを搭載する「EOS 5Ds/5DsR」は一般向けのデジカメとしては最高の画素数だが、その倍を超える画素数となる。大伸ばしにした写真も数多く展示され、その、きわめて高い解像度がもたらす臨場感に来場者は驚いていた。さらに会場では、さらに上をゆく世界で最も高い2.5億画素のCMOSセンサー搭載カメラの試作機も展示。超高精細画像時代の到来を感じさせた。

現在のデジカメの画素数は、カメラ市場全体で平均1800万画素あまり。レンズ一体型のカメラでは1800万画素弱、レンズ交換型では、2000万画素前後というのが平均の画素数だ。このところレンズ一体型では高画素数化の動きが加速し始めている一方、レンズ交換型では2000万画素を天井に横ばいの状態が続いている。画素数が増えると解像度が高まるメリットがある一方、暗所でのノイズが出やすくなったり、小さな手ぶれも目立つようになったりする。また、写真1枚あたりのデータ量も大きくなるため、表示や加工がしにくくなる、というデメリットもあるからだ。

しかし、キヤノンが進める1億、2億という「超高画素数」の世界は、映像や画像のあり方を根本的に変えていく力を持っている。「Canon XPO 2015 Tokyo」の最初に用意されていた「イメージングエアポート」は、高精細がもたらす臨場感をダイレクトに伝えていた。立体感や奥行きが感じられ、実際に空港の窓から飛行機を見ているような錯覚を覚えるが、実際は高精細に撮影された画像をプリントしたものが貼ってあるだけ。高精細は3Dを凌駕する存在感を実現する好例だ。超高画素数のカメラが普及すればこうした写真を日常的に楽しめるようになるかもしれない。

さらなる高画素数化が進めば、望遠レンズはいらなくなるかもしれない。画像の一部を切り取っても十分な美しさを維持できるからだ。現状では、「画像が荒れる」とあまり評判の良くないデジタルズーム。画像の一部分を拡大するためだが、元の画像が十分に高画素数であれば「荒れる」こともほとんどなくなってくるだろう。また監視カメラのように広い範囲をカバーしつつ何かあれば一点の詳細画像を求められるような用途にも、超高画素数カメラは有効だろう。(BCN 道越一郎)

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