柏木陽介(浦和レッズ) (c)J.LEAGUE PHOTOS 柏木陽介(浦和レッズ) (c)J.LEAGUE PHOTOS

もう、「シーズン終盤に失速する」なんて言わせない。浦和レッズが『明治安田生命J1リーグ』2ndステージ残り2試合に臨む。第16節に川崎フロンターレ、最終節にヴィッセル神戸をホームで迎え撃つのだ。

浦和レッズ×川崎フロンターレ チケット情報

1stステージで無敗優勝を遂げ、すでに『明治安田生命2015Jリーグチャンピオンシップ』の権利を手にした浦和だが、あくまで目指すは年間1位としての『明治安田チャンピオンシップ』出場だ。

昨季は残り7試合で2位に勝点7差をつけて首位を独走していたが、その後、1勝3分3敗と急失速し、ガンバ大阪に逆転優勝を許した。2013年は首位と勝点2差の2位から残り4試合での逆転を試みたが、1分3敗と勝点1しか積み重ねられず6位に甘んじた。

あの悔しさを晴らすには、『明治安田チャンピオンシップ』制覇だけでは足りない。年間1位の称号が必要不可欠なのだ。

年間1位は21勝5分6敗・勝点68のサンフレッチェ広島である。浦和は20勝8分4敗・勝点68で2位につける。広島は得失点差+36、浦和は得失点差+26の差で、2位となっているのだ。

広島は王手をかけた2ndステージ優勝へ向け勢いがある。ただ、第16節では年間3位からの『明治安田チャンピオンシップ』出場を死守したいG大阪とアウェイで対峙する。10月31日、『2015Jリーグヤマザキナビスコカップ』決勝で鹿島アントラーズに完敗を喫し、2冠制覇に目標を切り替えたG大阪もモチベーション十分。他力本願ではあるが、浦和はとにかく3連勝で2ndステージを終えるほかない。

第16節で対戦する川崎Fは2連敗し、『明治安田チャンピオンシップ』の道を断たれた。その上、前人未到の3年連続得点王へ向けてランキング首位を走る大久保嘉人も出場停止で欠く。このままズルズル行くのか、持ち堪えるのか。川崎Fも真価が問われる一戦と言える。

直接対決で浦和の8勝6分7敗とほぼ互角の戦いを演じている両軍の対決は、中盤の主導権争いが勝敗の鍵を握る。浦和の阿部勇樹&柏木陽介が自由にピッチを動き回り、短いパスを交換しながらリズムを作るのか、川崎Fの中村憲剛&大島僚太がタテヘサイドへパスを送り、チャンスメイクをするのか。もし、中盤を押さえ込まれたならば、浦和の中盤でのパス交換はただのボール回しとなり、相手にとって怖さがなく、川崎Fはカウンター頼みとなり、破壊力は半減する。

勝点3を掴み取るためには、自分たちのペースに持ち込むことが本道である。パスサッカーを標榜する浦和と川崎Fが自分たちのサッカーを実践するためには、中盤の主導権は欠かせない。だからこそ、阿部&柏木×中村&大島のマッチアップが重要となる。

浦和レッズ×川崎フロンターレは11月7日(土)・埼玉スタジアム2002でキックオフ。チケット発売中。