2019年1月~4月のスマホ全体でGoogleのシェアは1.5%

ソフトバンクは、Google製Androidスマートフォン(スマホ)「Google Pixel 3a/3a XL」を5月17日に発売した。より小型で安価な「Google Pixel 3a」はドコモも取り扱い、6月上旬に発売する予定。

家電量販店の実売データを集計した「BCNランキング」によると、今年1~4月のスマホ全体のメーカー別販売台数1位は、57.4%ものシェアを占めたApple。年間で最も携帯電話が売れる3月、学生を中心に人気を集めた。なお、今年3月のスマホ全体の月間販売台数は、集計開始以来、過去最高を記録している。

2位はApple同様、各キャリアに端末を供給しているシャープ。シェアは、10.3%を獲得した。3位がファーウェイ(7.7%)、4位がソニーモバイルコミュニケーションズ(6.1%)と続き、少し離れて、5~8位に僅差でASUS、京セラ、SAMSUNG、富士通コネクテッドテクノロジーズが並ぶ。

スマホメーカー・Googleのシェアは1~4月で1.5%

前年の年間順位に比べ、唯一の変化は、前年15位から9位にランクアップしたGoogle。シェアも0.5%未満から1.5%まで拡大した。上位4社とだいぶ差がついているが、「BCNランキング」にはGoogle ストア販売分を含んでおらず、高額なハイエンドモデルであるGoogle Pixel 3/Pixel 3 XLの2機種だけのシェアということを踏まえると、今後のさらなる伸びに期待できる数字ではないだろうか。

Google ストアでは、SIMフリー版を販売しており、税込販売価格がGoogle Pixel 3aで4万8600円、Google Pixel 3a XLで6万円。対してソフトバンク版は、Google Pixel 3aが5万7120円、Google Pixel 3a XLが6万7680円と、高く設定されている。ただし特典として、通常月額250円の「Google One 100GBプラン」を6カ月無料で使える。

一方、ドコモ版のGoogle Pixel 3aは税込4万6656円(1296円×36回)となり、一括購入時の価格は、SIMフリー版とほぼ変わらない。なお、「新しい買い方」として新たに提供を開始する、36回の分割払い時に、端末を返却すると最大12回分の支払いが不要になる「スマホおかえしプログラム」は対象外。

計算しないとわからない最安の入手ルート

単純に販売価格を比較すると、Google Pixel 3aはソフトバンク版が最も高額だが、そうとも言い切れない。スマホ決済サービスのPayPayが6月から毎月開催予定の還元キャンペーン「ワクワクペイペイ」は、ソフトバンク/ワイモバイルユーザー、有料のYahoo!プレミアム会員が最大の20%還元、他キャリアを利用しているPayPayユーザーが最大10%還元となるからだ。キャンペーンによる、期間中(1カ月間)のPayPay残高の付与合計上限は3万円。同様のキャンペーンが今後もずっと続き、仮に毎月3000円の還元を受け続けられると仮定すると、端末代の差額は1年以内に相殺できるだろう。

回線契約に紐づいたスマホ端末の値引きがなくなった結果、今まで以上に利用状況によって最安な料金プランや購入店舗は変わり、「最安」を求めるなら、利用できる決済サービスの還元額などまで含めた計算が必要になった。新しい買い方は計算必須。そうした細かい計算が面倒なら、よく使う決済サービス、有料の会員制サービスの利用状況を踏まえて選ぶと、あまり悩まずシンプルだ。(BCN・嵯峨野 芙美)

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。