「日常」をよりアクティブに

 筋肉が減少すると、血の巡りが悪くなり、細胞がエネルギー不足になって、冷えやむくみ、肌荒れ、皮膚のたるみなどの原因に。まずは立ち上がり、歩き、動くことが大切です。

人間の一日の消費エネルギーのうち、基礎代謝量は約60%を占め、食べることに由来する「食事誘発性熱産生」は約10%。それ以外の約30%が「非運動性身体活動」と呼ばれるもので、近年注目を集めています。

これは具体的には、立つ・歩くにはじまり、炊事・掃除・洗濯などの家事、犬の散歩、買い物、子供の世話、階段の上り下りなど、日々のあらゆる活動のことを指します。

普段ともすると、“億劫なもの”として疎まれがちなこれらの活動ですが、筋トレの場として積極的に行うと、かなりの運動量を実感できます。

座っているときに「姿勢を正す」、落ちたものを拾うときの「座る(しゃがむ)」「立つ」などの動作も、ゆっくり、より素敵に見える所作で行うと、かなり筋肉に負担がかかります。

日々の掃除も、ほうきや雑巾がけなど、よりアナログな方法で行うだけで、自然に消費エネルギーが増えます。それと同時に、足腰や腕の筋肉も鍛えられ、一石二鳥です。
それになんだか、動きのある大きな動作で、アクティブな心持ちで行う掃除や洗濯には、スポーツするような爽快感があります。

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<参考>
『食べる量が少ないのに太るのはなぜか』香川靖雄幻冬舎新書)
『絶対にリバウンドしない!抗ストレス・ダイエット』生田哲(講談社+α新書)
『腰痛も尿もれも「筋ボケ」が原因だった』内田輝和主婦の友パワフルBOOKS)

ライター/女子栄養大学 食生活指導士1級。学生時代からさまざまな体調不良に悩まされたこともあり、健康的な生活習慣について学び始める。現在は専門家を中心に取材活動を行い、おもに食、健康、美容、子育てをテーマにした記事を発信。乗りもの好きな1男の母でもある。