Photos: OSA Images, Matt Beard Costumes: Kym Barrett (C) 2010, 2014 Cirque du Soleil Photos: OSA Images, Matt Beard Costumes: Kym Barrett (C) 2010, 2014 Cirque du Soleil

シルク・ドゥ・ソレイユといえば、これまで世界300都市以上を巡り、延べ1億5千万人超を動員しているサーカス・エンターテインメント。日本でも『ドラリオン』『コルテオ』『クーザ』『オーヴォ』など、来日公演はその都度大盛況になっている。その彼らの日本公演最新作『トーテム』が、来年2月に開幕する。そもそもシルク・ドゥ・ソレイユってどこがすごいの? 『トーテム』の見どころは? ……そんな素朴な疑問を、日本公演のゼネラルプロデューサー、吉田太郎氏にぶつけてみた。

「僕とシルクのお付き合いは、『サルティンバンコ2000』(2000~2001年)から。日本公演全体のオペレーション・テクニカルと、統括的なことをやっている立場です。最初にシルク・ドゥ・ソレイユと出会った時は「とんでもないな」と思いました。単純に“凄い”ですよね。そしてその後、カナダの本社に行ってリハーサル風景を見たりする機会も増えていくのですが、さらにその凄さを感じました。制作側にしろ、アーティストひとりひとりのリハーサルにしろ、シルク以上のことをやっているところがあったら、見てみたい。よく、シルク・ドゥ・ソレイユを表現するのに“世界最高峰”と言われますが、あれは本当にそのとおりだと思います」と吉田さん。

すべてに理由があり、ストーリー性があること。コンセプトを守っていくことの大切さ。どんなハプニングが起きてもそのコンセプトを守れるように、さまざまな想定に沿った対応が設定されているバックアップ体制。“世界最高峰”なのは、ソフト面においても、ハード面においてもだという。

そんなプロフェッショナル集団が贈る、日本公演最新作『トーテム』の見どころは、ずばりどこなのだろう。「演出は、僕の大好きなラスベガスの人気ショー『KA』も手がける“映像の魔術師”ロベール・ルパージュです。プロジェクションマッピングによって、沼地がすーっと別の場面に切り替わる……といったようなことは、シルクのビッグトップ作品で初。ラスベガスへ行かないと観られないような規模のものが楽しめます。『トーテム』は人類の進化の物語。原始時代的なものから始まり、カエルたちが鉄棒をし……次のシーンではいきなり、黄色い海パンを穿いたイタリア人のおにいちゃんが出てきて、女性を取り合う。どんどんイメージも、音楽も雰囲気も変わっていくんですよ。“シルクのいいとこ取り”のように、あんな場面も、こんな場面も観られます。自由に観ていいんです。恩着せがましくない。それなのに、全部観終わって、テーマが“人類の進化”だと思って振り返ると、それが納得できる。良く出来ているんです」。

『トーテム』東京公演は2月3日(水)から4月10日(日)までお台場ビッグトップで上演。また、4月19日(火)から5月22日(日)まで追加公演が決定。その後各地で上演される。東京追加公演は、11月21日(土) 10:00よりセブン-イレブン先着先行受付。吉田氏のロング・インタビューは、チケットぴあ特設サイトにて公開中。シルク・ドゥ・ソレイユの凄さの秘密を知りたい方は、ぜひご一読を。