うん。感じ取れる子には伝えようと思ってます。でも、“すぐに、忘れちゃうんだろうな”という子には伝えないかな。それは私の中で選んでいるというか。

“口で言わずに、背中で見せた方がいい”と思ってるんです。“背中で感じ取れる子”は成長できる子だと思うから。背中で見せているものを感じ取れる子は、自分をプロデュースする力もあると思う。

でも、人に言われなきゃ分からない子って、“自己プロデュースが、まだできてないんだな”と、思うことはあります。

秋元康先生という、プロデューサーさんがいるからには、何も染まっていない、真っ白な子の方がいいと思うんです。

だけど、私自身、いろんな人に“言われてやってきた”んじゃなくて、いろんな人の“背中”とか、“やってること”を見て、吸収して。吸収したものを自分が発信して、ここまで上がってきたから。だから、自己プロデュースはできている方だと思っていて。

それもあるから、“私みたいな人”に憧れている子には、あえて、言わないんです。うん。だから、綾巴にはあまり言わないですね。

綾巴は、いろんな場所で、“私に憧れてる”って、言ってくれていて。

例えば、ダンスの振りで「あそこの振り、足、ガニ股過ぎたよ! 」とか、そういう感じのことは、綾巴に言ったリするんです(笑)。でも、“こうして、ああして”って、「こうした方が綾巴らしいんじゃない? 」っていうことは、言いません。たまに、綾巴が

綾巴「佐江さん、髪型、どうした方がいいと思いますか? 」

って、言ってきたりしたら、1つの案として

「前髪をあげて、おでこ出した方がかわいいんじゃない?  顔、もっと見せた方がいいよ」

とかは、言ったりします。

前にも「ミラチャイ」で言ったことがあると思うんですが、私は、相談にのってるつもりは全然なくて。後輩にとっては、ただただ、話してる言葉が“相談にのってもらった”っていう感覚になってくれているみたいなんです。

だから、“私、相談にのったっけな? ”と思うんです。自分の経験とか、“私ならこうするな”って、ただ話しているだけだから。

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