Nao Yoshioka 撮影:Tsuneo Koga Nao Yoshioka 撮影:Tsuneo Koga

9月に初の全国ツアーをスタートした女性ソウルシンガーのNao Yoshiokaが、11月21日に東京・イイノホールでファイナル公演を開催。約3か月をかけて13都市を巡り、大きく成長したライブステージで観客を魅了した。

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本ツアーは、4月にリリースしたメジャーデビューアルバム『Rising』のリリースツアー。「ツアーを通して、音楽はみなさんとともに作っていることに気がついた」という彼女の言葉通り、ツアーでの経験が現在の活躍の糧になっているようだ。またこのツアーの一方で、初のニューヨーク・ブルーノートでの単独公演を含むUSツアーを大成功させ、ジャズシンガー、ホセ・ジェイムズのワシントン公演のオープニングアクトを務めるなど、海外でも活躍。さらにアメリカのソウルミュージック専門メディア「SoulTracks.com」の2015年アワード最優秀新人賞にノミネートされるなど、この3か月で彼女を取り巻く状況も様変わりしている。

そんな中で行われたツアー最終日は、バンドセットにコーラス隊、トランペットとサックスのホーン隊を迎えたゴージャスな編成。ピアノの静かな演奏から始まるバラード『Dreams』で幕を開け、美しく響く歌声で観客を魅了した。かと思うと、ジェームス・ブラウンの『I Feel Good』で場内の雰囲気を一変させると、ファンキーソウルの『Love Is the Answer』へと繋げパワフルなハスキーボイスで観客を引っ張っていく。スペシャルゲストとしてイギリスのネオソウルディーヴァ、デブラ・デッブスがライヴ中盤に登場。世界の平和を願い、70年代ソウルの名曲『Wake Up Everybody』をデュエットした。後半は、ピアノの演奏で聴かせるバラード『I Need You』や、ジャジーなR&Bナンバー『Awake』などをしっとりと歌い、『Forget about It』などファンキーなナンバーでは観客を総立ちにさせた。最後はツアー初日の1曲目に歌った『Make the Change』を熱唱。“変化を待つのではなく自ら起こす”という思いを込めたデビュー曲で、まさにこの数か月の活躍を体現している楽曲だ。「今はまだ夢の序章に過ぎません。アーティストとして垣根をこえて行きたい」とさらなる飛躍を宣言すると観客とともに合唱し、幕を閉じた。

年内は、12月10日(木)に大阪・#702 CAFE&DINER なんばパークス店にて”SWEET SOUL LOUNGE in OSAKA”、12月12日(土)に大阪・中之島ダイビル1Fエントランスホールで開催される“DAIBIRU X'mas Funky Music Diner”に出演することが決定している。チケット発売中。

取材・文:門 宏