アラサー世代は何かと忙しい!
仕事に子育てに趣味にと、アクティブに活動している生き生きした女性ほど、実は「未病」の入り口にさしかかっているのです。

今回は未病を呼び寄せる「かくれ不眠症」についてご紹介しましょう。

「かくれ不眠症」って何?

身体や脳は、睡眠中にメンテナンスされます。人の睡眠は、ノンレム睡眠(深い眠り)とレム睡眠(浅い眠り)を繰り返します。ノンレム睡眠のときには、脳も身体も休息し、このときに、ホルモン分泌が盛んになって細胞レベルでメンテナンスが行われます。

レム睡眠のときには、脳は記憶の整理を行い、活発に動いていますので、脳が反応した部分以外は身体は休息していますが、眼球は常にきょろきょろと動き、寝返りや寝言、尿意をもよおす、はたまた夢を見たり金縛りにあうのもこの時です。

入眠時に最も深いノンレム睡眠に入って、その後、レム睡眠とノンレム睡眠を規則正しく繰り返し(「睡眠サイクル」という)、レム睡眠時にさわやかな気分で目覚める、このような睡眠を「良質な睡眠」といいます。

「良質な睡眠」がとれれば、脳も身体も細胞レベルでしっかりとメンテナンスされ、記憶も思考もきちんと整理され、疲労もストレスも解消されているので、気分爽快な目覚めを体験できます。

しかし、本人には睡眠不足の意識が無いのに、「良質な睡眠」がとれていない状態があります。そのような状態を「かくれ不眠症」といいます。

「かくれ不眠症」には以下の3つのパターンがあります。

  1. 睡眠時間は十分なのに目覚めが最悪
    睡眠時間が十分で長い時間眠っているのに、目覚めたときに身体が重く、何とも言えない気分の悪さに悩まされている場合は、十分な睡眠時間をとっていても、身体は寝不足を訴えているのです。
     
  2. 一応睡眠時間は確保されているものの、忙しさのため睡眠時間が不規則
    一応睡眠時間を確保していても、就寝・起床時間が不規則で、体内時計が不安定になっているのです。これでは、無理に眠っても深い眠りに入りにくく、睡眠サイクルが不規則になってしまいます。
     
  3. 気力と集中力で睡眠時間が短くてもきつくない
    これは最悪パターンです。「まだまだ若い」という過信が身体を酷使し、身体の疲れに鈍感になってしまっています。

    若い時に寝付きが良く、どこでも眠れたというような人に多く、現在の自分が、10代に比べて急激に寝付きも悪くなっていることに、気づいていないのです。