メモリカード市場で存在感増すトランセンド、BCN AWARD獲得まであと一歩

2015.11.30 13:00配信

2015年もそろそろ終盤を迎える。年が明けると1年で最も販売数量の多かったメーカーを表彰する「BCN AWARD 2016」が発表される。2015年の商戦は残り1か月。「BCN AWARD」の受賞を目指して各社ラストスパートをかけている。そのうちの1社がトランセンドだ。メモリカード市場で「BCN AWARD 2016」の受賞を目指し、気炎を上げている。

1988年に創業したトランセンドは、DRAMモジュール、フラッシュストレージを製造・販売する専業メーカーだ。組込用途に応える工業用グレードのメモリ・ストレージソリューション事業と、リテールマーケット向けメモリ/フラッシュストレージ事業をワールドワイドで展開。世界の主要8か国に、14の事業拠点を置き、市場にあった製品展開をしている。日本国内では、トランセンドジャパンが販売体制とサポート力を強みに質の高いサービスを提供している。

●2015年前半戦はIOデータが勝利 トランセンドがじわじわと迫る

メモリカード市場のメーカーシェア推移を追っていこう。2015年1月はアイ・オー・データ機器(IOデータ機器)が販売台数シェア19.3%で1位を取った。その後を15.3%のサンディスク、14.9%のトランセンドが追う。トランセンドは3番手として2015年のスタートを切った。だが、翌2月にはトランセンドがサンディスクを抜き、16.1%で2位につく。

2月12日~15日まで開催したカメラの展示会「CP+ 2015」に出展したトランセンドは、カメラユーザー向けに自社製品の性能のよさ、ラインアップの豊富さをしっかりアピールした。これが認知度の向上につながったようだ。なお、トランセンドは来年の「CP+ 2016」にも出展予定で、よりグレードアップした展示でカメラファンを迎えるという。

勢いのまま、4月にはIOデータを抜いて1位になるが、5月にはIOデータに抜き返されてしまう。2015年1月から6月までを合算した上半期のメーカーシェアでは、IOデータ機器が17.7%、トランセンドは16.4%と一歩及ばなかった。しかし、ここからトランセンドの大攻勢が始まる。

●追い上げるトランセンド、最終戦は年末商戦

トランセンドは、大容量、高速のSD/microSDカードを購入しやすい価格に設定することで、ユーザーの間口を広げた。特に、スマートフォンやタブレットのモバイルユーザー層に大容量のmicroSDカードが高い支持を得て、7月には18.4%、8月に17.6%、9月に18.4%とシェアを伸ばし、1位をキープし続けた。

10月には4K対応のUHS-II U3規格に対応したSDXC/SDHCカード「TS32GSD2U3/TS64GSD2U3」を投入し、デジタルカメラやデジタルビデオカメラのハイエンドユーザーも取り込んだ。結果、10月も18.5%と高いシェアを獲得した。

それでは、「BCN AWARD」を左右する累計シェアを追っていこう。後半戦初月の7月までの累計はIOデータ機器が17.6%、トランセンドが16.7%と1ポイント差だったが、じりじりと差を縮め、9月までの累計はIOデータ機器が17.3%、トランセンドが17.0%、10月までの累計はIOデータ機器が17.3%、トランセンドが17.2%まで迫った。暫定数値として、1月1日から11月25日まで合計した累計シェアではIOデータ機器、トランセンドとも17.3%となり、ついに横一線の状態になった。

つまり、IOデータ機器、トランセンドのどちらが2015年を制するかは、12月の販売合戦しだいということになった。トランセンドがこれまでの勢いを保ったままラストスパートをかけるか、IOデータ機器が巻き返しを図るのか、注目したい。

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