【文房具】ステッドラー ヒストリカルペンシルセット

文房具や小間物を中心に『私がこれを買ったワケ』の第1回。ステッドラー社の定番鉛筆ルモグラフのヒストリカルペンシルセット(限定品)についてのあれこれ。

東京小猫商会のウイノです。
こちらでは『私がこれを買ったワケ』を
文房具や小間物を中心にあれこれお話します。
今回はステッドラー社の定番鉛筆ルモグラフの
ヒストリカルペンシルセット(限定品)について。
このセット、100年以上ルモグラフという鉛筆をつくりつづけてきた
ステッドラー社ならではの愛情こもった、
かつロマン溢れる記念セットになっている、と感じたので、私はこれを買いました。

自作鉛筆キット(上)と上に置いているのは実際に作った鉛筆 ルモグラフ1ダースもついたセット

   















ところで、記念商品の一番安易な作り方、ておわかりになりますか?
よくある方法は、シールを貼る、箱を変える、というパターン。
確かにこの方法は何より楽だし、コストも抑えらることができます。
例えてみれば、いつものおかずをちょっと
よそいきな皿に盛りつけてご馳走気分を出すようなもの。
(もちろん器ーイレモノーの魅力に参ることもありますが)

ですから、“材料や調理道具をふんだんに使い、新しいメニューを考える“のに等しい、
アイデアやコストをかけたこのヒストリカルペンシルセットのような
記念モデル、というのは、まずその情熱がうれしいものです。
しかも、アイデアが見事に魅力のある形になっているのですから、
これは買わないわけにはいきません。

すでにあちこちで紹介されているように、このセットには
ステッドラー社の定番中の定番、ルモグラフHB1ダースの鉛筆に加え、
自分でつくる鉛筆がついています。
pencilmaker setと書かれたほうの缶ケースを開けると
木軸となる木材、四角い芯、糸、封蝋風パーツ、接着用のボンド、が
入っています。
作り方はいたって簡単。付属のボンドで木材と芯を貼りあわせ
糸で縛ります。
糸の端は、封蝋を形どったストッパーで納めます。

ボンドもついているので、開けたらすぐに組み立てできる

   

 












ヒストリカルペンシルと名付けられたその訳は、
1600年頃、というと日本では関ヶ原の合戦くらいの時ですが、
当時の鉛筆工房でつくられていた四角い形状を復刻しているためです。
イギリスにあるペンシルミュージアムに見学に行った時、
案内の中にこの四角い鉛筆の記述を目にしたので、
なんとなくこの形状の鉛筆のことは知っていましたが、
今回はそれを自分で作れてしまうわくわくのセットが販売されたという訳です。

四角い断面
参考:ダーウェントペンシルミュージアム(イギリス)の展示

 

 

 

      

 



自分だけの歴史っぽい鉛筆、使うのがちょっともったいないなあ、
と思ったら、もうひとつ買っちゃいましょう。
お値段はほとんど鉛筆1ダース分、の2100円で、これまた心憎い。

国内メーカーの鉛筆に比べると
ちょっぴり固い感のあるステッドラー社の鉛筆ですが、
だからこそしっかり均一な線をひきたい設計や製図の場面では
その特徴が生かされます。

ところで、今回は何を記念しているのかというと、
ステッドラー社を設立したヨハン・セバスチャン・ステッドラー氏の
ご先祖様の生誕375年。
このご先祖様というのが、記録として名前が残る最古の鉛筆職人、といわれる
フリードリッヒ・ステッドラーさん。
ニュルンベルク市の公式文書に名前が残っているのだそうです。

ういの・きょうこ 東京小猫商会:文具部2号、コモノ部4号。ボールペンとえんぴつの店&BraveBrownBag輸入総代理店:銀座『五十音』店主。嗜好性の高い文房具の販売や、日本全国の作家との交流を生かした製品プロデュースを手掛ける。全日空機内誌『翼の王国』コラム:『筆記交々』を2年間連載。著書『ボールペンとえんぴつのこと』(木楽舎)。公式サイト 

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