『バトルシップ』に出演したアレクサンダー・スカルスガルド

ユニバーサル100周年記念作品の第1弾、SFアクション超大作『バトルシップ』の出演者のひとりアレクサンダー・スカルスガルドが初来日し、インタビューに応えた。日本ではヴァンパイアを描くTVシリーズ『トゥルーブラッド』ですでに多くのファンを獲得している。

その他の写真

『バトルシップ』でスカルスガルドが演じるのは、主人公テイラー・キッチュ扮するホッパーの兄ストーン。ちゃらんぽらんな人生をおくる弟を心配し、自分と同じ海軍への入隊を勧めるのだ。「僕にはたくさんの兄弟がいて、僕はその長兄なんだ。テイラーとの兄弟のケミストリーを演じるときは、そういう部分がとても役立ったと思うよ。まあ、僕はストーンほど面倒見のいい兄ではないかもしれないけどね(笑)」

『トゥルーブラッド』で人気者になったものの、メジャー映画は今回が初めて。出番は少ないが、オーディションではなく、監督ピーター・バーグに乞われての出演だ。「ピーターは役者出身だから、演技や役者のことを理解してくれる。しかも、とても楽しいヤツなので、現場はいつも笑い声が絶えなかった。大バジェットの映画なら普通、スタジオの注文が激しいだろうが、そういうことはまったくなかった。ピーターのおかげだと思うよ」

父親は『ドラゴン・タトゥーの女』などで知られるスウェーデン出身の名優ステラン・スカルスガルド。身長の高さにDNAは感じるが、ルックスもスタイルも息子のほうに軍配があがる。とりわけブロンドヘアと深いブルーの瞳が魅力的だ。「父とはいい友達という感じかな。誇りに思っているし尊敬している。子供の頃は一緒にいろんな映画を観ていて、お気に入りは黒澤明だった。『七人の侍』に『乱』、そして『用心棒』。特に『用心棒』は大好きで、何度も繰り返し観ている。三船(敏郎)も本当にかっこいいよ」

どんな監督と組んでみたいか尋ねると「黒澤!」という答えが返ってきた。「同じような作品は選ばない。同じような役は演じないというのが僕のモットー。組むのなら、そういう希望をかなえてくれる人がいいね」

映画での活躍はこれから。そのモットーなら未来は明るい。

取材・文:渡辺麻紀