【ボカロ】初音ミクが3Dに!MMDで広がるボーカロイドの世界

ボーカロイド「初音ミク」を3Dキャラクターとして自在に動かせる無料ソフト「MikuMikuDance」が登場。この画期的なソフトによってさらに広がりつつあるボーカロイドの世界をレポート。

メロディと歌詞を入力すれば人間のように歌わせることができるシステム、およびその製品名の総称――ボーカロイド(VOCALOID)。現在そのなかでも群を抜いて有名なボーカロイドが、クリプトン・フューチャー・メディアから発売された「初音ミク」だ。

親しみやすい歌声とクールな美少女ビジュアルは多くのユーザーを惹きつけ、2007年の発売当初からネットを中心に話題となった。多くの楽曲がプロアマ問わず作られ、昨年はアメリカでトヨタ車のCMに登場したのも記憶に新しい。最近では今年3月、野村総合研究所によって「ミク関連の消費額は、すでに100億円を超えた」との試算が発表され、これまた世間を驚かせた。

このように経済的にも無視できない影響を持つようになった歌姫・初音ミクだが、単に歌わせるだけではなく、またビジネスの利権もほとんど絡まない、まったく独自のムーブメントがネット上で広がっているのをご存じだろうか? その原動力となったのが初音ミクを3Dキャラクターとして自在に動かせる無料ソフト「MikuMikuDance」(略してMMD)だ。

すべては2008年2月、まだ初音ミクがリリースされて半年にも満たない時、動画サイト「ニコニコ動画」に投稿された1本の動画からはじまった。

樋口優氏によって投稿された動画名は「3Dミクを躍らせるツールを自作してみた」。彼の製作したツールを使えば、シンプルな操作によって3D化された初音ミクを表情豊かに動かせることが示されたのだ。同時にこのツールは無料配布され、ユーザーたちのクリエイター魂に火を点けた。――“MMD”の誕生である。

このMMDで注目すべきは、ユーザー(3Dアニメ製作者)の自由度がとても高い点だ。「MikuMikuDance」という名前のとおり発祥こそ初音ミクだが、その気になればどんなモノでも3Dアニメとして動かすことができる。ほどなくして多彩なモデル(キャラクター素材データ)、モーション(動き方のデータ)、ステージ(キャラを動かす場所データ)が生み出され、ネット上で共有されていった。これらの豊富なデータを使い、ニコニコ動画を中心にどんどん個性的な作品が発表された。すでに投稿されたMMDの動画は7万を超える(参考/ニコニコ大百科「MikuMikuDance」項目)と言われ、今なお増え続けている。

初音ミクたちを使ってどんな3D動画が出来るのか? 興味はあるけど調べるのが大変……そんな人にオススメなのが「MMD杯」に参加した動画を見てみることだ。これは文字通り、MMDで動画を作ったユーザーが参加するネット上のお祭り(コンテスト)で、MMDが誕生した2008年からスタート。現在までに8回が開催され、今年の夏には第9回が実施される予定だ。第1回にはわずか58作品の参加だったのが、最新の第8回では505作品まで激増。参加者の増加にあわせ、作品のレベルもどんどんアップしていった。

本来、個人で楽しむために作った動画に優劣は付けたくないものだが、MMD杯では便宜上「授賞式」が行なわれ、視聴者からの評価が高かった作品に賞を贈っている。それゆえ投稿作にもおのずと気合いが入っており、また1作品の時間が短め(5分30秒以内)に決められているため手軽に見ることができる。まさにこれからMMDを知りたい人にはうってつけだろう。

以下、過去のMMD杯に投稿された膨大な動画から、独断と偏見で「これは見ておくべき!」という6作品をピックアップしてみた。MMDの可能性を知る参考になれば幸いだ。

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