<家電の美>両サイドの気流が暖房の決め手、富士通ゼネラルの「ノクリア Xシリーズ」

2015.12.7 15:3配信

エアコンの常識を覆す。富士通ゼネラルのルームエアコン「nocria(ノクリア)」のブランド名には、開発者のそんな思いが込められている。「aircon(エアコン)」のつづりを逆さから読むと「nocria」になる。

●エアコンの両サイドから吹くもうひとつの風

「他社では考えられない発想のエアコンをつくりたいという開発者の想いが詰まっている」と、国内空調機開発事業部の平律志事業部長代理は語る。2003年の初号機は世界初のフィルター自動掃除機能を搭載した。平部長代理は、2013年発売の初代Xシリーズの構想段階から開発の中心に携わっている。

Xシリーズは、本体中央から冷房や暖房気流とは別に、左右の両サイドにある可動式の「デュアルブラスター」から風が流れる。風の流れは、上下と左右に切り替えられる。

「デュアルブラスター」の内部には、ビル空調システムの換気用に使われるシロッコファンが、正面から見て縦に回転するようにレイアウトされている。こうすることで「デュアルブラスター」の側面から吸い込んだ室内の空気は、前の方に吹き出す。

「デュアルブラスター」のような構造をエアコンに取り付けること自体が前人未到の出来事なので、まさにゼロから開発は困難を極めたという。風切音による騒音を克服したり、ファンの回転による振動を抑えるための小型モーターの最適配置など、「前例や見本がなかったので、すべてが試行錯誤の繰り返しだった」(平事業部長代理)。

●風で暖房気流の上昇を抑え込む

10月末から発売している4代目「ノクリア Xシリーズ」では、「デュアルブラスター」の効果を暖房時の運転に最大限に生かせる「ハイブリッド気流」を売りにする。「センサを搭載しても暖気が上昇してしまえば足元は寒く感じる。そこで、暖房気流に室内の気流を重ね合せて、暖気の上昇を抑えるのがハイブリッド気流だ」(平事業部長代理)。

まずは本体の中央から、温度の高い暖房気流が床にめがけて吹き出す。しかし、そのままでは暖かい風は天井の方へ上昇してしまう。そこで、同時に両サイドの「デュアルブラスター」から、暖房気流に重ねるように室温の風を流し、暖房気流の上昇を抑える。

押し下げられた暖房気流は、床面全体や部屋の遠くまで送られる。心地よいぬくもりが、床面の足元全体に広がるのだ。

夏の冷房時はエアコンの冷気が直接人の身体に当たる不快感をなくすために、本体中央からの冷気は、天井に向けて送風する。「デュアルブラスター」の両サイドから出てくる室温と同じ温度の送風は、床に向けて送られるので、扇風機の涼風にあたってるような快適さが得られる。

●「3Dセンシングシステム」で離れた温度を管理

新開発の「3Dセンシングシステム」でもユニークさを発揮する。本体側で0.5℃刻みに検知する「本体センサ」と床面の温度を検知する「床温度センサ」を搭載。さらに、人が使うリモコンの裏面にも「温度センサ」がある。

「本体で温度を検知するだけでなく、人が実際にいる場所の温度がどのぐらいなのかを把握する必要がある」(平事業部長代理)と、温度の把握にこだわる。

リモコンがある離れた場所で検知した温度情報は、本体側に赤外線で送信される仕組みだ。この3つの温度を管理しながら、最適な「ハイブリッド気流」は生み出されている。

富士通ゼネラルの「ノクリア Xシリーズ」は、ノクリアのブランドにふさわしい独自の進化をつづけている。BCNランキング 細田立圭志

いま人気の動画

     

人気記事ランキング