『明治安田生命2015Jリーグチャンピオンシップ』を制したサンフレッチェ広島 (c)J.LEAGUE PHOTOS 『明治安田生命2015Jリーグチャンピオンシップ』を制したサンフレッチェ広島 (c)J.LEAGUE PHOTOS

サンフレッチェ広島が日本代表として、世界のクラブに挑む。ガンバ大阪との激闘から5日、次なる戦い『FIFA クラブワールドカップ ジャパン 2015(CWC)』に臨むのだ。

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初のチャレンジは苦い結果となった。広島は『CWC2012』開幕戦こそ、オークランド・シティーFC(ニュージーランド)に1-0と勝利したが、準々決勝ではアル・アハリ(エジプト)に1-2で敗退。5位決定戦で蔚山現代(韓国)を3-2で振り切ったものの、目標の4強には届かなかった。

あれから3年、広島イレブンはさらにたくましく、より戦術を研ぎ澄まして進化してきた。毎年のように複数の主力がチームを去っているにもかかわらず。

今季の広島は勝点74という最多勝点記録を更新した。73得点がリーグ最多なら、30失点もリーグ最少である。先制すれば18勝1分と勝ちパターンを誇る上、残り15分に最多の17ゴールを奪うなど勝負強さも兼ね備える。相手が主導権を握れば、自陣に引いて守備ブロックを形成する。ボールを奪えば、ボランチの青山敏弘&森崎和幸からサイドへ展開し、J1通算最多得点歴代1位タイ・佐藤寿人、得点ランキング2位のドウグラスへクロスを放つ。60分を経過すれば、佐藤から浅野拓磨へスイッチし、カウンターの速度を加速させる。広島は『明治安田生命2015Jリーグチャンピオンシップ』でも、自分たちのサッカーを貫いた。

広島だけではない。開幕戦で対戦するオークランド・シティーも進化している。7度目の『CWC』出場となるオセアニア代表にかつてのひ弱さはない。2011年から3大会連続『CWC』初戦敗退を繰り返してきたオークランド・シティーだが、昨年は3位獲得というジャイアントキリングをやってのけた。今のオークランド・シティーは決して安パイではない。

そもそも、『CWC』決勝は欧州王者と南米王者の指定席ではない。2010年は準決勝でアフリカ王者・TPマゼンベ(コンゴ)がSCインテルナシオナル(ブラジル)を2-0で下し、決勝へ進出した。2013年はホスト国枠のラジャ・カサブランカ(モロッコ)が準決勝で南米覇者・アトレチコ・ミネイロ(ブラジル)を3-1で粉砕している。さすがに現行のシステムになってから、欧州王者の準決勝敗退はないが、10回中2回、第三のクラブが南米代表を蹴落としている。

広島×オークランド・シティーの勝者は、準々決勝でマゼンベに挑む。ここを突破すれば、準決勝でリバープレート(アルゼンチン)と対峙する。確かに名門復活を果たしたリバープレートは格が違う。8月の『スルガ銀行チャンピオンシップ』でも、主力を温存したG大阪を3-0と圧倒した。だが、欧州王者・バルセロナFCに比べれば、まだ付け入る隙がある。そして、決勝で待ち受けているのは……。

『FIFA クラブワールドカップ ジャパン 2015(CWC)』開幕戦・サンフレッチェ広島×オークランド・シティーFCは12月10日(木)・横浜国際総合競技場でキックオフ。チケット発売中。