10年前といまの嵐、不思議な巡りあわせとは

さて、この年は夏コン「嵐 LIVE 2005 “One” SUMMER TOUR」が行われていますが、アルバムの発売前にスタートした異例のツアーで、少し不安な思いで会場に向かったファンもいたのではないでしょうか。

しかし、このツアーでセンターエリアにいるお客さんの頭上を移動する画期的な透明ステージ“ムービングステージ”を初お披露目! 毎回、お客さんにより楽しんでもらうにはどうしたらいいか、と考えを巡らせてくれる嵐ですが、2002年の“ジャニーズスーパークレーン”に続く、嵐のコンサートの変革を感じさせるセットを登場させたのでした。

MCでは缶蹴りをやったり、大宮SK、マツケンサンバを真似た金ピカ衣装の“マツジュンサンバ”を披露するなど、嵐らしく会場で遊ぶのはこの頃も一緒。

ソロ曲で印象的だったのは、サビでみんな一緒になって腕を大きくまわした相葉くんの「いつかのSummer」や、女性ダンサーと絡んだ松潤の「W/ME」、キュートな指差し振りで、バッキュンバッキュン会場のファンのハートを撃ちぬいたニノの「秘密」。特になかなかソロ曲でダンスを披露することのないニノのあざといほど可愛らしい楽曲と振り付けに、悲鳴にも似た歓声があがっていたのを思い出します。

また、この『One』ツアーは、次のアルバム『ARASHIC』初回限定盤の特典DVDにダイジェストが入っているだけで、残念ながら本編すべては映像化されていません。

「夏の名前」や「Yes?No?」「ROMANCE」、「Lai-Lai-Lai」、Queenの「We Will Rock You」など、爽やかかつ熱い、すごく夏らしい仕上がりだったこのツアー。暗闇で光る“ポイ”をくるくると回したり、着物の衣装にチェンジした「RIGHT BACK TO YOU」ではライトセーバーを使用するなど、光の演出を盛り込んでいたのが印象的。(『ARASHI AROUND ASIA+ in DOME』でも同じ演出を見ることが出来ます!)

今まで相葉くんのソロを抜かせば、嵐のステージで特に“和”を意識したものといえば、この「RIGHT BACK TO YOU」ではないでしょうか。

そして10年経ち、今年発売したアルバム『Japonism』は“和”がコンセプト。和のテイストが入ったジャケット写真の衣装、布袋寅泰さんに書き下ろしてもらった楽曲「心の空」も、和を感じさせるロックナンバーに仕上がっています。

さまざまな挑戦を続け、大きく成長した嵐。ちょうど10年の時を経て、また和をコンセプトにしているのが、なんだか面白い巡り合わせですね。さらに、なかなかソロ曲で踊らないニノが、今回アルバムツアーでは7年ぶりにダンスをすることでも盛り上がっています!

10年前、「あなたの一番大切な“One”はなんですか?」の投げかけからスタートした『One』ツアー。10年経った今、あなたの大切な“One”は何になっているでしょうか?

キティの切手や、アップリケのような刺繍のシールが懐かしい!