(左から)阿部寛、池井戸潤氏、吉川晃司

 20日に25分拡大スペシャルで最終回を迎えるTBS日曜劇場「下町ロケット」の撮影現場を原作者の池井戸潤氏が訪れ、阿部寛、吉川晃司、安田顕、高島彩らの出演者と福澤克雄監督を激励した。

 池井戸氏は、最終回で帝国重工の財前道生(吉川)が執務をする部屋でのシーンを撮影している茨城県つくば市の現場に訪れた。連日の撮影で現場に緊迫感が漂う中、池井戸氏の登場で、阿部らは終始和やかに会話を楽しむなどしばしのリラックスタイムとなった。

 「久しぶりに福澤組の現場を拝見しましたが、相変わらず熱があり、緊張感のある現場でした」と振り返った池井戸氏は「こういうところで役者さんの力が引き出され、そしてそこにリアリティーがあるから、働いている人たち・物づくりに携わっている人たちの心に響く熱いドラマが出来上がったのだと思います」と感心した様子。

 今夏から書き始めたという「下町ロケット2 ガウディ計画」が10月から朝日新聞で連載され、本作の第6話からは「ガウディ計画編」として異例の早期映像化がなされ、新聞とテレビの同時進行で描かれることでも話題になった。池井戸氏自身も「こんなに早く映像化されること、その事自体が奇跡だと思います」とあらためて驚きを語った。

 池井戸氏は「佃製作所という小さな会社がロケットエンジンのバルブシステムを作り上げるというストーリーも奇跡ですが、ドラマを作っているこのチーム自体もある種の奇跡の中にいる、という二重構造になっていると思います」と例えた。大ヒットするドラマに「このようなミラクルはもう二度とないのではないでしょうか」と手応えを語りつつ、「このまま良い形で最終回を迎え、次につながるようになればいいと思っています」と早くもドラマの続編への期待をのぞかせた。