4)園や学校で友だちから噂を聞いてくる

うちの場合はひとりっ子ですが、園や学校には当然、お兄ちゃんお姉ちゃんがいる子もいます。それにご家庭の事情や方針で、最初からサンタクロースが来ない家ももちろんあります。そうすると割と低年齢のうちから「本当はサンタクロースなんていないんだよ」とか「サンタクロースはお父さんなんだよ。知らないの?」みたいな情報が入ってきます。

子どもによって反応にも個性がありますが、うちの場合は何日か胸の奥に留めておいて、ある時、意を決して尋ねるタイプのようです。
すぐ聞く子もいれば、聞けない子もいるでしょう。親の言うことと友だちの言うことが違う時、白黒つけるのか。グレーのまま過ごすのか。

これはサンタにしてみればミッション崩壊の危機です。
「サンタクロースはパパ(ママ)なの?」という根源的な質問に直結します。

我が家では「違うよ」の一言で断固として乗り切りましたが、だいぶ無理があったかも知れません。どう答えて乗り切るかは、その子の年齢や個性、場面によって様々でしょう。
救いは子どもの成長にある。
でもこのサンタクロースの危機。
大きく見れば、子どもの心が育つチャンスです。

「嬉しい」「楽しい」というシンプルな感情で生きていた子どもが、だんだん「葛藤する」「疑う」などの複雑な感情を獲得していく時期なのですよね。

サンタ問題の救いは、やはり子どもの成長にあると思うのです。

子どもたちにはだんだん「察する」という能力が身についてきます。
察することができるとどうなるか。
疑いを持っても、事実を知っても、その奥にある思いやりを同時に察することができる。
言わない方が良いことを判断できるようになる。

そしてそこには真実がある。

サンタクロースは、赤い服に白いヒゲのおじいさんではなく、
とっても身近にいる人だったということ。

親は、サンタクロースのふりをしていたのではなく、
親こそが、あなただけのサンタクロースだったということ。

察することができるからこそ、
真実を受け入れ、クリスマスの夢は守られる。
これこそが大人への成長ですよね。

「サンタクロースはパパなの?(ママなの?)」という難問の解決法は、いかに「疑う」時期を乗り越え、「察する」時期を迎えるかにかかっています。

小学4年生の娘がいる我が家では、まさに過渡期です。
実は2年前、最も怪しんでいた年に奇跡が起きてしまって。「サンタにしか言わない」と娘が決して誰にも教えなかったはずのものが、一か八かで置いたプレゼントで大正解。枕元に届いてしまったのです。この時は我ながらびっくりしました。母親の起こした奇跡です。おかげで娘は、やっぱりサンタはいる!と信じて今に至ります。

ただ、「察する」能力が身についてきた気配もあります。
だって、去年まではあんなに何度も聞かれた質問「サンタクロースはママなの?」を、今年はまだ1度も聞いていないのです。もしかすると全てを承知で、母親が決してそれを口にしないことも理解して、むしろそれを口にすることでプレゼントが減ってしまうことを恐れるくらいに成長してしまったのかも知れません。

それはそれでホッとするような、寂しいような。

サンタクロースはいるのです。

お子さんが小さい時、何気無く始めてしまった「枕元にプレゼントを置く」という行事。
「サンタさんが持ってきてくれたよ」という一言から、数年間は秘密を守るミッションが発生し、それを守るための危機が何度も訪れることでしょう。

でもそれは、サンタクロースがいないのに嘘をついているのではなく、
わたしたちは、あの日からサンタクロースとなったのです。

守るべき秘密は、サンタがいないことではなく、サンタが自分だということ。

今年も幾多の危機を乗り越えて、子どもが成長し、察してくれるその時まで、どうか任務を遂行できますように。
皆さんの成功を祈ります。

(Conobie/ママぞう)

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