いま、地方を舞台にしたアニメ作品が急増している。
実在の場所を取り込むことで実写とはまた違ったリアルが生まれる。

『ももへの手紙』 4月21日(土)全国公開  (C)2012『ももへの手紙』製作委員会

実際にあるものを描く方が説得力のある画面になる

ここ数年、地方を舞台に選び、ご当地の風景を作品に生かしたアニメが増えている。昨年から今年にかけても石川県・湯桶温泉をモデルにした『花咲くいろは』、広島県・竹原市を舞台にした『たまゆら』、千葉県・鴨川市の『輪廻のラグランジェ』などが登場。いずれも画面の中に地元のリアルな景色が描かれ、話題となっている。

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バンダイビジュアル (C)ラグランジェ・プロジェクト
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4月21日(土)公開の『ももへの手紙』は、瀬戸内海の島を舞台に少女ももと妖怪3人組の交流を描いた心暖まる映画だ。このモデルとなったのが広島県の大崎下島。以前、ここを訪れたことのあった沖浦啓之監督は、ほどよい島のサイズと、主な産業が漁業ではなくミカンという意外性を気に入り、映画のモデルに決めた。3回にわたり大崎下島と周辺をロケハンし映画作りに生かした。

 

『つり球』フジテレビ系“ノイタミナ”ほかにて
4月12日(土)~放送 (C)tsuritama partners
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「ロケハンをするのは、想像で絵を描くよりは、実際にその場にあるものを見て描いたほうが説得力のある画面になるからです。昔のアニメは外国の風景を含めかなりアバウトに描いていましたが、現在はよりリアリティのある画面が求められているので。国内の舞台でロケハンを行うのは自然な流れだと思います」(沖浦監督)

 

 

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