多くの方がご存じの通り、現地時間10月5日、アップル共同創業者のスティーブ・ジョブズ氏が亡くなった。前日、iPhoneの新モデル「iPhone 4S」を発表したばかり。発売日を待つことなく、56歳の若さで旅立ってしまった。BCNでは、哀悼の意を込め、創刊30周年を迎える業界紙『週刊BCN』と、ウェブサイト『BCNランキング』『BCN Bizline(旧名称Web BCN)』の膨大な過去記事のなかから、ジョブズ氏やアップルに大きな動きがあった記事を厳選し、<林檎はいくつ実ったか―― アップルのスティーブ・ジョブズ 『週刊BCN』で振り返る「革新」>と題した特設ページを開設した。発売されたばかりのジョブズ氏公認の自伝『スティーブ・ジョブズ』とともに、お時間のあるかたは、ぜひ、ご覧いただきたい。

『週刊BCN』と連動するウェブサイト『BCN Bizline』内に開設した特設ページ<林檎はいくつ実ったか―― アップルのスティーブ・ジョブズ 『週刊BCN』で振り返る「革新」>から、リンクをたどって読むことができる記事は全部で126本(2011年10月20日時点)。それぞれ掲載媒体、掲載日を明記し、年度ごとに区切って紹介している。特に、PC・インターネットが本格的に普及する前の1983年~1997年の記事(『週刊BCN』掲載記事をそのままウェブに転載したもの)は、インターネット上ではなかなか読めない“時代”を感じるものばかり。当時を知る人は、懐かしく読んでいただけると思う。

2004年12月以降は、ウェブサイト『BCNランキング』掲載記事が中心となっている。この頃から、コンピュータの「Mac」よりも、携帯オーディオプレーヤーの「iPod」や、関連する音楽配信サービス「iTunes Store」関連の話題が増えていく。特にiPodは、携帯音楽プレーヤーといえば「ウォークマン」という状況を覆し、日頃、外で音楽を聴く習慣のない人にも「iPod」の名が知れ渡っただろう。なお、スティーブ・ジョブズ氏が公式に来日したのは、2005年8月4日の「iTunes Music Store(現iTunes Store)」お披露目のためのプレス向けイベントが最後のようだ。

2005年頃からは、iPodのモデルチェンジや新製品の発売のたびに、量販店の販売データを集計した「BCNランキング」に基づく販売動向を分析した記事を掲載した。国内では、次第に携帯オーディオプレーヤーの「アップル対ソニー」のシェア争いに注目が集まり、2010年まではアップルの圧勝といえる状態だった。

今回の特設ページには、それら販売動向に関する記事はほとんど掲載していないので、興味のある方は、サイト内検索のウインドウに「○○(製品名) ××(年月) BCNランキング」などと入力して探してほしい。また、「携帯電話を再定義する」というキャッチコピーとともに登場し、今やアップルを代表する製品となっている「iPhone」に関しては、今年9月に掲載した記事<iPhone 3Gから3GS/4まで、iPhoneのこれまでの売れ行きを振り返る>にまとめている。さらに今後、最新モデル「iPhone 4S」に関する記事を随時掲載していく予定だ。

スティーブ・ジョブズ氏とアップルが生み出した数々のデジタル製品・サービスが、日本を含む世界に与えた影響は計り知れない。取材や販売動向をまとめた記事通じて、長年、アップルと深く関わってきたことを誇りに思いつつ、スティーブ・ジョブズ氏がプレゼンテーションの際、頻繁に使っていたお決まりのセリフ「one more thing(最後にもう一つ)」を、もっともっと聴きたかったと、早すぎる死を心から残念に思う。改めてご冥福をお祈りするとともに、これまでの功績を讃えたい。

→特設ページ<林檎はいくつ実ったか――

アップルのスティーブ・ジョブズ 『週刊BCN』で振り返る「革新」>

http://biz.bcnranking.jp/in/stevejobs.html