the pillows 撮影:橋本塁(SOUND SHOOTER) the pillows 撮影:橋本塁(SOUND SHOOTER)

結成27年を迎えるthe pillowsが昨年12月26日に東京の豊洲PITでレア曲満載のツアー「LOSTMAN GO TO CITY」のファイナルを開催した。

ライブは2006年に発表されたインスト・ナンバー『MARCH OF THE GOD』からスタートし、最初のMCで山中さわお(vo、g)は、「本当にわかんねえなって曲もやると思うけど、そこはわかったふりで行こうぜ」とレア曲中心の本ツアーに駆けつけたBUSTERS(=the pillowsファンの名称)のマニア心をくすぐる。4曲演奏して会場がガンガン盛り上がる様子をみて「いいね、いいね。全然余裕でついてくるね」と嬉しそう。「このツアーをやるにあたって曲順を考えました。基本的にはオレが案を出して。歌詞の繋がりとか気分とかあるから。心地好いテンポ感をチェックするために(佐藤)シンイチロウ君(ds)にメールをしたんだ。そしたら“知らない曲がある”って(笑)」と語るとおり、そんなマニアックなセットリストがたまらない。中盤で山中が「とってもいいのが出来たから聴いてくれよ」と前置きして新曲『カッコーの巣の下で』を披露。「ここからはアンハッピーなラブソングを3連発」と『My girl』、『ワカレノウタ』、『FLAG STAR』も聴かせてくれた。アンコールでも「楽しかったかな。オレたちはこのツアーを挟んでレコーディングをしてるんだ。全体的には軽やかなロックンロールが多いから一緒に熱く楽しくなれるのを楽しみにしてるよ。また会いにきてくれ」と笑顔の山中。鳴りやまない歓声に促されてトリプル・アンコールでは代表曲『Funny Bunny』も飛び出した。

12月28日にはインテックス大阪にてイベント「FM802 RADIO CRAZY」に出演。新曲『レディオテレグラフィー』を、佐々木亮介(a flood of circle)と共に披露した。さらに恒例の主宰イベント「the pillows presents COUNTDOWN BUMP SHOW2015→2016」をduo MUSIC EXCHANGEで開催。山中が主宰するレーベルDELICIOUS LABEL所属のnoodles、シュリスペイロフ、THE BOHEMIANS、POP CHOCOLAT、そして 兄貴分のバンド怒髪天とそのレーベル所属のBUGY CRAXONEを迎えて見どころてんこ盛りの競演を繰り広げた。

the pillowsは3月2日(水)に2曲の新録曲を含む22曲収録のB-side Collection『Across the metropolis』をリリース。そして4月上旬には待望のニューアルバム『STROLL AND ROLL』を発売。同作を携えて5月6日(金)水戸ライトハウスを皮切りに7月22日(金)東京Zepp Tokyoまで全国27公演を回るツアーも決定。この絶好調ぶりはそのまま2016年も続きそうだ。

取材・文:浅野保志(ぴあ) 撮影:橋本塁(SOUND SHOOTER)

「ウレぴあ総研」更新情報が受け取れます