(左から)伊藤克信、内海桂子、松山ケンイチ、三遊亭小遊三、杉山泰一監督

俳優の松山ケンイチが1月6日に、東京・台東区の銭湯「有馬湯」で行われた主演作『の・ようなもの のようなもの』のヒット祈願イベントに出席。本作で落語家を演じ、「落語が大好きになりました。ぜひ、この映画をきっかけに落語にも関心を持ってもらえれば」と“落語愛”をアピールした。

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2011年に急逝した森田芳光監督のデビュー作である『の・ようなもの』(伊藤克信主演)の35年後を描いた“続編”的な完全オリジナルストーリー。30歳で脱サラし、落語家になった主人公・出船亭志ん田(松山)と、彼を取り巻く個性豊かな面々の人間模様を軽妙に描く。

この日は劇中に描かれる「銭湯寄席」を再現する形で、一般の観客も交えたトークイベントを実施。松山は「普段は決して経験できない芝居で、今でもはっきり覚えている。落語は聞くのと、やるのとでは全然違いました」と亡き恩師の思いを受け継ぐ本作の撮影をしみじみ振り返った。

イベントには松山をはじめ、本作にも出演する伊藤克信、前作に近所の主婦役で登場した内海桂子、杉山泰一監督、三遊亭小遊三が出席した。今年93歳になる桂子師匠は本作にも出演しており、「35年ぶりですか。すごいなあ。そりゃ、93歳になるのも当たり前」と笑いを誘い、「いい男が芸をやるのは難しい。笑えないからね。でもよくやっていた」と松山の落語家ぶりに太鼓判。一方、松山は「師匠の一言一言が重く、受け止められないほど」と恐縮しきりだった。

『の・ようなもの のようなもの』
2016年1月16日(土)より、新宿ピカデリーほか全国公開

取材・文・写真:内田 涼

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