今後、登場しそうな著名人

こうした事業や教育への取り組みの中で、広岡浅子はさまざまな人物に出会っている。そうなると、その人物を誰が演じるのかにも興味が湧いてくる。

前半戦は、大久保利通を柏原収史、福沢諭吉を武田鉄矢が演じていた。第3週には山本耕史が新選組の土方歳三を演じたが、これは2004年の大河ドラマ『新選組!』の時と同じ配役、同じ衣装、同じセリフ(「待たせたな」)というサービスシーンだったので、かなり話題になった。

後半戦は、すでに第17週から渋沢栄一を三宅裕司が、成瀬仁蔵を成澤泉という役名で瀬戸康史が演じることが発表されている。

他にも登場しそうなのが、伊藤博文や大隈重信。伊藤博文は、2015年の大河ドラマ『花燃ゆ』で劇団ひとりが演じていたのが記憶に新しい。2013年の『八重の桜』では加藤虎ノ介が演じていたが、はたして誰が演じるのか。

女子教育への取り組みの中では、村岡花子や津田梅子、市川房枝などにも出会っている。
村岡花子といえば、2014年上半期の朝ドラ『花子とアン』で、一躍知名度が増した翻訳家であり文学者だ。村岡花子をモデルとしたヒロインは吉高由里子が演じていたので、ここでもサービスシーンが期待できるかもしれない。

津田梅子は、『花燃ゆ』の最終回、鹿鳴館のシーンでチラッと出てきた。演じていたのは、元ミス・ユニバース日本代表で、これが本格女優デビューとなった知花くらら。登場の仕方がかなり唐突だったので、もしかしたら『あさが来た』への出演も決まった上での予告出演だったのかもしれない。

いずれにしても、新たなキャストへの期待も含め、『あさが来た』の後半戦をじっくり楽しみたい。

それではお聴きください。『あさが来た』の主題歌、AKB48で「365日の紙飛行機」。

たなか・まこと  フリーライター。ドラマ好き。某情報誌で、約10年間ドラマのコラムを連載していた。ドラマに関しては、『あぶない刑事20年SCRAPBOOK(日本テレビ)』『筒井康隆の仕事大研究(洋泉社)』などでも執筆している。一番好きなドラマは、山田太一の『男たちの旅路』。