©あべゆみこ

解決策(2)リクエストを100%受け入れないポーズをとる

外食するとき、クリスマスや誕生日など本人が主役のイベントの時はいいのですが、日ごろ「○○ちゃん、どのお店に行きたい?」とお店を選ぶ決定権をいつも子どもに与えないようにします。王様にしないことです。

  • 蕎麦屋にするかスパゲッティ屋にするかなどどの店に行くのかは親が決めて、メニューでピザにするかパスタにするかなど何を選ぶのかは子どもに選択させる
  • 和食か洋食か食べたいものは子どもに決めさせ、親が店を決める

選択権が少しでもあるようにしておくのです。

習い事を嫌がる場合

習い事を選ぶときも「親がやらせたいもの」ではなく、子どもが興味を持っているもの、子どもがやりたいと言ってきたものをやらせることが大切です。

けれども、子ども自身が望んで始めたことなのにも関わらず、天候や体調で「行きたくない」「辞めたい」と途中で投げ出すようなことを言ってくることがあります。

そんな時は「じゃあ、今日はお休みしようか」「じゃあ、退会しようか」とあっさりと受け入れないで、「じゃあ、行くだけ行ってみようか。そして今日はお友達がやっているのを見学するだけでいいか先生にお願いしてみよう」と言いましょう。

筆者も長年、先生側として指導していましたが、事前にこんな話が保護者からあると、「しぶしぶ来た」ということを事前に把握できるので、授業中無理強いをしないように気を付けます。

更に「○○君、だったら今日はお友達がやっているのを見ていてね。」とさりげなく言い後ろの席に座らせていました。すると10分もしないうちにやりたくなり自分の席に移動し、楽しく取り組んでいました。

“石の上にも三年”で嫌がるからといってその都度、辞めさせていると払った入会金、授業料をドブに捨てているのと変わりがなくなります。

「時間もお金も投資して、いろいろやらせたけれども、結局はどれもこれも身になっていない」なんて残念なことにならないようにしましょうね。継続できる工夫を周りの大人がすることがポイントです。

世の中は自分の思う通りには動かないことを体験させる

世の中は全て自分の思う通りには動きません。他人との折り合いをつけることも必要です。
たいてい、幼稚園、保育園に行けば玩具も自分好きな時に使えるわけではありません。他の子が遊んでいたり、奪い取られたりします。給食の場合、自分の好みではないものも出されます。

ですから、休息の場である家庭ではある程度、緩くしてあげても良いのですが、常に子どもを王様にして好き放題やらせているのはよくありません。

親の掌の中で子どもの意思も聞く、適度なさじ加減が必要ですね。