お母さん指?人差し指?

子どもはたとえ自分でちゃんと話せなくても、耳にしている言葉が正しい日本語であれば、いつの間にか自然に軌道修正され赤ちゃん言葉から卒業できます。
子どもに言い直しはさせなくても、正しい日本語に翻訳して戻してやりましょう。

例えば、指の言い方は幼児期に「お母さん指・お父さん指・お兄さん指・お姉さん指・赤ちゃん指」と使うことが多いですが、どこかで正しい言い方を教える必要が出てきます。

子どもが「お母さん指」「お父さん指」と言ったときに「そうね、人差し指ね」「親指ね」と言ったり、「ないないする」と言ったときに「片付けようね」「整理整頓しようね」と返していれば子どもは徐々に学んでいきます。

「これは人差し指っていうんだ」「これは薬指っていうんだ」と理解し次第に正しい言葉を使うようになります。

難しい言葉でも、正しい言い方を

小学校6年生になっても「20日」を「にじゅうにち」、「8日」を「はちにち」としか言えない子どもが実際にいます。

けれども幼児期からカレンダーを差して「今日はごがついつかね(5月5日)」「今日はろくがつついたちね(6月1日)」と話をしている家庭の子どもは、取り立てて教えなくても小学校に入学する前には正しい日付の読み方が出来るようになっています。

「子どもだから難しいだろう」とわざわざ社会では使わない言い方を「今日はごがつごにちね」「今日はろくがついちにちね」と最初に聞かせてしまうと苦労するのは子どもです。

一度覚えたものを消して覚え直しすることになるからです。先に頭に入ったものは人間の脳に強烈にインプットされるので修正するのはとても厄介なんです。

どんな言い方でも聞いていればスポンジが水を吸収するように覚えてしまうのが子どもです。それこそ赤ちゃん扱いしないで通常使われている言い方も会話の中に取り込んでいきましょうね。

これは私見ですが、一年生の算数で「ましかく」「ながしかく」と教えて二年生で「正方形」「長方形」と教え直しをしたりします。
幼児期に図形を「ましかく、ながしかく」まではよいと思うのですが、小学校に上がり算数で教える場合は正式名称を最初から与えた方がいいように感じています。

まとめ

言葉は本能として使い方を知って生まれてくる訳ではありません。親が使っていて覚えていくものです。
「これこれこういうときは、このように言います」とお勉強のように教えることはありません。自然に周りで使っていれば話せるようになりますよ。