写真に対する想いは富士フイルムのDNAと語る、中嶋成博 代表取締役社長・COO

富士フイルムは1月15日、プレミアムカメラブランド「Xシリーズ」の誕生5周年を記念したイベントを開催した。世界約30か国からプロ写真家やディーラーなど500名以上を招き全編英語でイベントを進行。「Xシリーズ」の歴史を振り返るとともに、「X-Pro2」などの新製品発表も行った。

冒頭挨拶に立った中嶋成博 代表取締役社長・COOは「2011年にプレミアムコンパクトデジタルカメラ、『X100』を発売して以来ラインアップを拡充し、Xシリーズの誕生5周年を迎えることができた。写真に対する想いは富士フイルムのDNA。それをレンズ、撮像素子、プロセッサー、画像技術で支えてきた」と話した。

続いて登壇した、光学・電子映像事業部長の高橋通 取締役・常務執行役員は、「2008年をピークにデジタルカメラ市場は縮小の一途をたどっているが、Xシリーズは2011年比で販売台数が3倍に拡大した」と好調をアピール。「APS-Cセンサを搭載したミラーレスシステムが最も優れたバランスを有する。ある山岳写真家は、Xシリーズは通常の一眼レフに比べ小型軽量であるため、500mlのビールを2本余分に持って行けると語った」と話し、会場の笑いを誘っていた。さらに「Xシリーズは、撮影者が操られるようなカメラではなく、写真の原点を大事にする撮るための道具に徹したい」と語った。

最後に登壇した光学・電子映像事業部の飯田年久 統括マネージャーが新製品を発表した。まず、Xシリーズのフラッグシップモデル「X-Pro2」(http://bcnranking.jp/news/1601/160118_32039.html)。光学ファインダーと電子ファインダーを併用するアドバンスト・ハイブリッド・マルチ・ビューファインダーを採用。ファインダーの右下隅に小型の電子ファインダーを表示する「エレクトロニックレンジファインダー」機能を新たに搭載した。

撮像素子に2430万画素でローパスフィルターレスの「X-Trans CMOS III」センサーを搭載し「画質では3600万画素の一眼レフカメラを凌駕する」(飯田統括マネージャー)性能を実現した。

その後、「X-Pro2」を試用した写真家、デイビッド・アラン・ハービー氏が登壇、プエルトリコで撮影した作品を紹介しながら「フィルム時代は富士フイルムのリバーサルフィルム、ベルビアの50を愛用していたが、Xシリーズはとても気に入っている。とても撮影しやすく、写真は言葉を超えた共通言語であることを改めて感じた」と評価した。

そのほか、APS-Cセンサー搭載のコンパクトカメラ「X70」(http://bcnranking.jp/news/1601/160118_32038.html)(2月18日発売、オープン価格、市場推定価格9万円前後)や、超望遠ズームレンズ「XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR」(2月18日発売、オープン価格、市場推定価格22万5000円前後)、1/8000秒の高速シャッターに対応する外付けフラッシュ「EF-X500」(5月発売、価格未定)を発表した。また海外で発売する「X-E2s」(XF 18-55mmレンズキットで999米ドル、米で2月発売)も併せて発表した。