ORANGE RANGE ORANGE RANGE

ORANGE RANGEのCDデビュー10周年を記念して、沖縄が誇るふたつのバンドの夢の共演が実現した。4月13日にZepp Tokyoで行われた『おかげさまで10周年。琉球サミットin江戸~ORANGE RANGEとMONGOL800』は、意外にもこの2バンドだけの共演は10年ぶりという貴重なライブ。歴史的瞬間を目撃しようと、会場は超満員の観客で埋め尽くされた。

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まず登場したMONGOL800は、今やパンクを超えたスタンダードとなった「小さな恋のうた」で観客全員が大合唱。さらにセットリストにはない「ロコローション」のモンパチ・バージョン(ORANGE RANGEにもナイショだったとのこと)が演奏されると、フロアのあちこちにモッシュの輪が出来上がる。「こんな黄色い声援、何年ぶりだ? オレらも10年前はORANGE RANGEみたいにピチピチしてたんだけどな(笑)」と、清作のユーモラスなMCも飛び出した。

「このイベントに誘われたことは、どんなイベントよりもうれしかったんだよ」。ギターの崇がつぶやいた言葉から、何とも言えない実感がにじみ出る。10周年を迎えたORANGE RANGEに捧げる沖縄民謡「豊年音頭」に続いて、ラストは「PARTY」で賑やかにしめくくり、MONGOL800の貫禄のステージは幕を閉じた。

そしていよいよ、ORANGE RANGEの登場だ。1曲目からデビュー曲「キリキリマイ」のヘビーなサウンドで圧倒する。「モンパチを呼べるようになるなんて、僕たちスゴイんじゃないの!?」。地元のヒーローの前で、新人バンドに戻ったようなHIROKIの言葉がういういしく響く。とはいえORANGE RANGEの曲のいくつかはすでにJポップ・スタンダードの域に達しつつあり、「以心電信」「おしゃれ番長」のサビの掛け声など、観客全員がコーラス隊だと言っていいほどに完璧に揃っていて、曲の持つパワーをまざまざと見せつける。後半はニュー・アルバム『NEO POP STANDARD』からの新曲「Hello Sunshine Hello Future」を、アルバムとは異なるバンドアレンジで演奏し、さらに「*~アスタリスク~」「チャンピオーネ」「お願い!セニョリータ」と、またも大ヒット曲を連発して本編は終了した。

そしてアンコールは、セットリストにはなかった本家・ORANGE RANGEの「ロコローション」を、モンパチをステージに迎え入れて特別に披露してくれた。清作、崇、悟が踊りながらコーラスをつけ、お祭りイベントの最後にとびきりの花を添える。

ORANGE RANGEは4月18日(水)にアルバム『NEO POP STANDARD』をリリースした後、5月10日(木)から全国ツアーをスタートさせる。リスペクトする先輩たちのあとを追って、ORANGE RANGEは11年目以降もさらなる成長を続けてゆくだろう。

なお、現在@ぴあでは、ORANGE RANGEの最新インタビューを掲載中。