まずは、腸内を荒らす“NG習慣”を見直す

腸には、栄養を吸収するという働きのほか、病原菌などから身体を守る働きもあり、免疫細胞が集中しています。

そのため、腸の状態が悪くなると免疫が落ち、風邪などの感染症にかかりやすくなるほか、アレルギーや自己免疫疾患、さらに生活習慣病などの病気の原因にもなります。

まずは、腸に悪い習慣をできるだけ取り除くのが第一です。NGポイントをチェックしてみましょう。

◆NGポイント1:お菓子や清涼飲料水、加工食品の食べ過ぎ

砂糖は、腸内の悪玉菌や真菌(カビ)のエサになると言われています。消化されずに腸に残ると、悪玉菌が増え、その結果善玉菌が減少し、腸内の腐敗が進みます。

また、飽和脂肪酸も善玉菌を減らすため、霜降り肉や加工食品などに含まれる脂肪の食べ方にも注意が必要です。

◆NGポイント2:消化不良(食べ過ぎ・よく噛まない)

タンパク質は、腸管を作る材料にもなる必須の栄養素ですが、胃腸で十分に消化されないと、腸がそれを異物とみなしてしまい、アレルギー反応が起こる場合があります。

また、過剰なアミノ酸や消化できなかったタンパク質を悪玉菌が分解することで、身体に有害な物質ができてしまいます。
(それを防ぐために、野菜や海藻などと一緒に、よく噛んで食べる必要があります)

タンパク質だけでなく、炭水化物・脂質のいずれも、食べ過ぎによって“消化不良”状態になると、栄養が吸収されないばかりか、腸内細菌のバランスが崩れ、環境を悪化させます。

(逆に食べる量が少なすぎると、腸が痩せて栄養吸収障害が起こる可能性も指摘されているため、食べないダイエットはお薦めしません)

◆NGポイント3:薬の飲み過ぎ

抗生物質などの長期的な服用は、腸の粘膜のバリアを破壊し、慢性的な炎症をもたらすとされています。
また、胃酸の分泌が弱いと、タンパク質の消化不良が起こるため、胃酸を抑える薬の長期服用にも注意が必要です。

◆NGポイント4:ストレス・不規則な生活

ストレス状態にあると、交感神経が優位になります。すると血管が縮んで血行が悪くなり、消化活動が低下し、便秘しやすくなります。

また、遅い時間に飲食し、その後すぐに寝てしまうと、消化活動がスムーズに行われず、やはり消化不良を起こします。
喫煙や過度なアルコール摂取も、控えたほうがベターです。