シルク・ドゥ・ソレイユ ダイハツ トーテム シルク・ドゥ・ソレイユ ダイハツ トーテム

シルク・ドゥ・ソレイユの日本公演最新作『ダイハツ トーテム』が、2月3日、お台場ビッグトップにて開幕。オーストラリア、イギリス、アメリカなど、7か国33都市で400万人以上の観客を魅了した大ヒット作がついに日本に上陸した。

本作は“人類の進化”がテーマ。地球上に生命が誕生する46億年前の世界から幕を開け、幻想的な世界が広がっていく。ミラーボールのように煌めくクリスタル・マンが地球に命を吹き込むと、カエルやサカナたちが鉄棒を使って勢いよく全身を躍らせる。次々に宙を舞うスピーディなパフォーマンスに瞬く間に引き込まれていく。

天井から降りるリングを使い、観客の頭上にも迫る勢いで優美に飛び回る「リングス・トリオ」に目を奪われ、2メートルの高さがある一輪車で登場した5人の女性たちが金属製ボウルを次々と頭でキャッチする「ユニサイクル・ウィズ・ボウル」では、息の合ったパフォーマンスに拍手喝采。はるか頭上の空中ブランコで信頼を命綱に若い男女がしなやかに動き回る「フィックスト・トラピス・デュオ」は、愛を確かめ合うように体を絡まるスリリングな演技に会場は息を飲んだ。

これまでのシルク・ドゥ・ソレイユと同様に独創的な衣装とメイクにも目を奪われるが、人類のはじまりとあって肌の露出が目立つ衣装も多く、鍛え上げられた肉体美とともにアクロバティックなパフォーマンスが堪能できるのも今作の楽しみのひとつ。また、ラテン系の目立ちたがり屋バレンティーノや道化師クラウン・フィッシャーマンなど、ユニークなキャラクターたちによるシュールなコントも忘れてはならない。時間旅行をするように度々登場し、『トーテム』の幻想的な世界を引き立てていた。

今作はラスベガスで大ヒット中のシルク・ドゥ・ソレイユの常設公演『KA』の演出家、ロベール・ルパージュが演出。沼地、湖、火山島など地球上の美しい原風景をプロジェクションマッピングで創り出し、シルク・ドゥ・ソレイユの“進化”をも見せつける舞台となった。

『ダイハツ トーテム』は6月26日(日)まで東京・お台場ビッグトップで上演。その後、7月14日(木)から大阪・中之島ビッグトップ(特設会場)、愛知・名古屋ビッグトップ、福岡・福岡ビッグトップ、宮城・仙台ビッグトップを巡演。東京・大阪公演のチケット発売中。

撮影・取材・文:門 宏

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