もとが11年前のゲームなので、さすがに当時としては最高峰だったグラフィックも最近のiPhoneのゲームとしてはやや見劣りしてしまいますが、それでも人物のポリゴンがやや気になるくらいで、背景などは非常に細かく書き込まれていて綺麗です。 

しかしなんといっても本作の最大の特徴は、その映画的な演出でしょう。敵にトドメを刺すときに吹き飛ぶ演出が入ったり、イベントでは映画さながらのカメラワークでハラハラドキドキさせてくれます。また、敵がいる場所に近づくと彼らの会話が聞こえるのですが、イヤホンをしているとその声がちゃんと敵のいる方向から聞こえてきていることがわかります。これには思わず「おおっ」と感心してしまいました。

また、ステージ各所に設置されたオブジェクトは実際に動かしたり操作したりすることができます。たとえばテレビのスイッチがON/OFFできたり、シャワーやトイレが使えたり、ロッカーの開閉ができたり……攻略にはまったく関係ないのですが、そうしたディテールの作り込みが、本作の重厚な雰囲気に拍車をかけているといえます。