『Maiko ふたたびの白鳥』

ノルウェー国立バレエ団のプリンシパルとして活躍する日本人バレリーナ西野麻衣子に迫ったドキュメンタリー『Maiko ふたたびの白鳥』が今週末から公開になる前に、本編映像の一部が公開になった。妊娠、出産を経て、再びステージに復帰しようとする彼女の真摯な姿が胸をうつ映像だ。

本編映像の一部

西野麻衣子は、15歳の時に英国ロイヤルバレエスクールに留学し、19歳でノルウェー国立バレエ団に入団。25歳で東洋人初のプリンシパルに抜擢された。映画は、妊娠、出産を経た彼女が再びステージに復帰し、『白鳥の湖』の主役を踊りきるまでを追いかけていく。

このほど公開になった映像では、西野がリハーサルをしている場面からはじまる。ほんの数日、レッスンを欠かすだけで、身体や感覚に変化が訪れるプロフェッショナルの世界で、長きに渡って休業していた彼女は、自身の精神と身体を酷使してでも感覚を取り戻し、ステージの“主役”として復帰するべくレッスンを積んでいく。その鋭い表情は観る者を一瞬にして引き込む魅力をもっている。

その後に彼女が見せる表情は対称的だ。自宅に戻った彼女は疲労しており、ノルウェー人の夫ニコライさんの出迎えを受け、生まれたばかりの息子の世話をしながら思わず眠り込んでしまう。映画では、ノルウェーでは知らぬ人がいないほどの存在の西野のバレエにかける情熱や、素顔があますところなく描き出されている。

『Maiko ふたたびの白鳥』
2月20日(土) ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開