自由になりたがる男性、つながりを感じていたい女性

世の中には、二種類の人間がいる。それは「恋人ができても、自分の時間を大事にしたい」と考える人と「好きな人とは、いつもつながっていたい!」と願う人だ。

自分の時間が欲しいという人は、「自分を信じて、自由にさせてくれる人」に優しさを感じることが多い。

大人にもなれば、仕事や趣味や資格勉強など打ち込むこともできるのだから、そこは尊重してほしいという思いもあるだろう。会えない間も自分を信じて、ある程度放っておいてくれる、あるいは見守ってくれることを、思いやりだと考えるわけだ。一概には言えないけれど、男性に多いタイプのようだ。

だけど、女性に多いのは、コミュニケーションがまめで、甘えさせてくれる男性を優しいと認識するタイプ。これまた一概には言えないけれども、「彼からのLINEの返信が欲しくて欲しくてたまらない!」という女子の多さには、同性ながら驚く。

彼女たちは、頻繁に連絡しあえる関係にあることで「彼は私のことを大事に思ってくれてる」と安心する。

また、会っている時は「重い荷物を持ってくれる」「寒くない? 大丈夫? とか聞いてくれる」など、何くれとなく面倒を見てくれる彼に、優しさを感じる人が多いようだ。

自由になりたがる男性にとって、女子の頻繁なつながり確認」は、自分が疑われているかのようで息苦しいもの。それに、世話をやいてもらいたがる女子は「幼児返り」しているように見えることも。そのうち「恋愛自体がめんどくさい」と結論づけてしまうだろう。

一方、女性としては、ひとりの時間を尊重してほしいと望む彼の態度はちょっと理解しがたい。「もしかして、私のこと大事に思ってくれてないのかな」という不安にさいなまれてしまうことに……。

こうして、お互いに好きなのに優しさのボタンをかけ違えてしまう。

もとは他人同士だったはずの二人が惹かれ合うことによって起きるすれ違い。
来ました! これぞ、恋愛の醍醐味でしょう

だがしかし、いざ自分がそれに近い立場に置かれてみると、面白がっている場合ではなく、苦しさや寂しさをおぼえることに気づかされるのだ。

優しさの定義が似ている人をパートナーに

「相手の優しさを、こんなところで感じたいな」と思うツボがズレている者同士で恋愛すると、余計な誤解がもとで、関係をこじらせてしまう。

最もカンタンで確実な予防策、それは「何をもって優しいと感じるのか、ツボが近い人をパートナーに選ぶ」ということ。優しさの定義が一致しているカップルは、お互い満足できる。

男女で優しさ観が違うと述べたが、それはざっくり分けてみたまでのこと。

記事『【LINE】一方的に送りつけてくる! 男のウザ~い新習慣「俺通信」の実態』のように、返信の有無にかかわらず、まめにLINEを送り続ける男性の存在も確認されている。「キモイな」としか感じない女子とはうまく行かないけれど、そんな「俺通信」を優しく容認する女子も一定数いるという。

女もいろいろだ。筆者は紙の辞書が入った鞄を持ち歩いていて、重さで肩凝りがひどいのだけれども、自分の荷物には触られたくない、鞄に手を伸ばされたくない。よって、荷物を持ってくれない男性を、それだけで「優しくない」と判断することはあり得ない。

気になる異性ができたら、相手が求めている「優しさ」とはどのようなイメージなのか、会話の中で探ってみよう。優しさのツボが似ている人とおつきあいすれば、無用のトラブルに発展する心配なし。